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剣の主
官能リレー小説 - ファンタジー系

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剣の主 84

「うぅ…ナシート、本当に良いの…?」
「うん!大丈夫だから!私の膣内(ナカ)をセイルの精液で満たしてぇ…!!」
「ナシート…ナシートぉ…うっ!!?」
「ひぃ…っ!!!?」
セイルは射精した…が小さなナシートの膣は一射目でキャパの限界を超えて、彼女のお腹はまるで臨月の妊婦のようにボコンッと膨らんだ。
二射目以降はもう受け入れられず、ナシートは射精の勢いで前方へ飛ばされてセイルの顎に当たった。
「あいだっ!!!?」
「ぐっ!!?…っつうぅ…だ…大丈夫かい?ナシート…」
「うぅ…しゃ…射精の勢いを甘く見てたわ…」
額をぶつけたナシートは精液まみれで涙目で言った。
だが大した傷は無さそうでセイルは安心する。
「もぉ〜、最悪ぅ…私一応初めてだったんだよぉ…?」
「そ…そうだったんだ…(積極的だから経験済みかと思ってた…)」
セイルは人差し指でナシートの頭を撫でてやった。
ふと思う。
(フェアリーと人間って受精するんだろうか…?)
そんな話は聞かないが…まあデキたらデキた時だ。
今度アリーにでも会った時に聞いてみよう…。


そのアリーだが、彼はこの頃、窮地に立たされていた。
王立学士院から退学処分を申し渡されたからだ。
「そんな…!!どうして…どうして僕が…!?」

事の発端はアリーが軍に…正確に言うと軍務を司っている高位の貴族達に対して送った意見書だった。
その内容は以前セイルとアルトリアにも話したが、要約すると“剣だけでは国は守れない。弓、弩、銃、何でも良いから飛び道具を軍の装備に加えるべきである”というような内容だった。
これを読んだ貴族達は、ある者は鼻で嗤い、ある者は大激怒した。
軍は直ちに王立学士院に対して遺憾の意を表明した。
王立学士院側は平謝り。
『貴族の皆様方に対し、そのような無礼を働いた学生は直ぐに本学を追放いたします』と、アリーを切り捨てる型で謝意を示した。
まぁ、学士院の教授達(特に運営に携わっている連中)は貴族をパトロンに持つ者も少なくないので、なるべく彼らのご機嫌を損ねたくないと考えるのも無理は無い…。
それに学士院としても、貴族の心象を悪くして予算を削られたりしたら堪らないではないか。

学生寮の部屋を借りていたアリーはそこからも追い出される事になり、泣く泣く荷作りをしていた。
だが彼の腹の中は怒りと憤りとで煮えくり返っていた。
(僕は間違った事は言っていないはずだ!古い価値観に捕らわれた石頭の老いぼれ共め!いつか国が危うくなってから後悔しても遅いんだぞ!?…くそっ!!あんな頭でっかちの年寄り共が国を動かす地位を占めているなんて…このままじゃあイルシャ王国は内外から滅ぼされてしまう!!)
いっそ自分の持っているこの銃で、国の要人を何人か撃ち殺してやろうか…とアリーは思う。
飛び道具の危険性を思い知らせるのに、こんな良い方法は無いだろう。
(…いやいや、何を馬鹿な事を考えているんだ僕は…)
ふと我に返って再び部屋の整理に取り掛かろうとすると、トントンと扉を叩く音がした。
「アリーさん、開けてください。私です…」
「ア…アイーシャさん!?」
アリーは慌てて扉を開けた。
そこに居たのは一人の娘だった。
頭から薄衣を被って顔を隠しているが、なかなか美しい容姿である事が判る。
「あなたが学士院を退学すると聞いて、慌てて来ました。本当なんですか?」
「退学するんじゃありませんよ。退学させられるんです…」
そう言って嘆息するアリー。
彼女…アイーシャはアリーの学友の一人なのだが、実のところ互いに憎からず想い合っていた。
しかしまだ一線は越えておらず、いわゆる“友達以上、恋人未満”という状態であった。
二人には深い仲になりたくともなれない理由がある。
アイーシャは貴族の娘なのだ。
家格は中の上といった所、一方アリーの家は中級の士族…身分違いだ。
「アリーさん、私達もう会えないんですか…?」
「それは…何とも言えません…」

二人の付き合いの始まりはアイーシャが講義で解らなかった所をアリーが教えてやった事だった。
一緒に勉強してみて解った事だが、彼女は一度理解すると途端に飲み込みが良くなるタイプだった。
もちろんアリーの教え方も良かった。
彼女の知識欲を上手く刺激して、やる気を引き出したのだ。
アリー自身も教える事が楽しかった。
気付けば二人はいつしか一番の親友同士になっていた。
だが異性である。
友情が愛情に変わるのに、そう時間は掛からなかった…。

アイーシャは何故アリーが追い出されるのか理由を訊く。
「でも、アリーさんのような優秀な方が追い出されるのですか、納得がいきません!?」
「全ては『剣では国は守れないから、飛び道具を積極的に使うべき』という意見書を軍の上層部に送ったのですが、上層部は僕の意見書を不愉快に感じてしまい。大学の教授連は、上層部の機嫌を治す為に僕を退学させたんですよ!」
愛しいアリーが退学させられる理由を知った憤慨したアイーシャは教授たちに抗議しようとするが、アリーに止められる。
「ひっひどい!ひどいです!アリーさんはお国のために意見書を書いただけなのに、退学なんて!抗議に行っ!!!」
「待って下さい!そんな事をしたら、あなたも退学されます。そしたら、あなたのご両親は僕を恨むはずです」

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