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剣の主
官能リレー小説 - ファンタジー系

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剣の主 37

サーラは快感にむせび泣きながらセイルに訴えた。
「アンッ!アッ!アァッ!セ…セイルくん!私、あなたの二番目で良いの!あの人が一番で私は二番でも良いのぉ!だからお願い!今だけは…今この時だけは私だけを見て!私だけを愛してぇ!あなたの中にほんの僅かでも私の居場所があるって思えればそれだけで私頑張れるから!どんな所に居ても、どんなに辛い目に遭っても耐えられるから!だからお願い!もっと私を激しく犯してえぇ!!」
「あぁ…サーラ!!」
セイルはサーラの名を叫ぶと彼女の身体を抱き起こし、ギュッと強く抱き締め、また唇を重ねた。二人とも理解しているのだ。これが最初で最後の交わりだという事を…。
そろそろ限界が近い事を悟ったセイルは唇を離して言った。
「サーラ!僕もうイきそうだよ!どこに出して欲しい!?」
「中ぁ!!中に出してぇ!!セイルのザー○ン一滴残らず私のオマ○コに注いでぇ!!私をセイルの物にしてえぇ!!!」
「サーラぁ…ウッ!!あ、あぁ…!」
ついにセイルはサーラの膣内で絶頂に達した。彼の男根はドクンッ…ドクンッ…と何度も何度も力強く脈打ち、サーラの膣…さらには子宮を精液で満たしていったのであった…。


「ご…ごめんなさいぃ!!」
サーラとの行為を終えて急速に理性を取り戻したセイルは、頭を床に擦り付けん勢いで平伏してサーラに謝罪していた。
「この罪の責は全てこの僕が一人で負います!どうか家族だけは…!」
「ハァ…まったく大袈裟ねえ、セイルくんは…。大丈夫、先に求めたのは私だし、これは和姦よ」
「で…でも王族に対する不敬罪が…」
よりにもよって国家の長たる王家の…しかも未婚の姫と姦通し、あまつさえその処女を散らしたのである。
いかに双方合意の上の情事であったとはいえ、もし公になれば一族もろとも極刑に処されてもおかしくない大罪なのである。
一方、サーラは乱れた服装を整えながらも、もういつもの調子に戻っており、微笑みながらセイルに言った。
「フフ…安心なさい。この事は誰にも秘密にしておいてあげるから。ウフフ…これでセイルくんに貸しが一つ出来たわねぇ♪」
…訂正。いつものサーラよりもかなり上機嫌なようである。
「セイルくん」
だが次の瞬間、サーラはふと真顔になり、真っ直ぐにセイルの瞳を見つめた。
「は…はい!」
セイルは思わず背筋を正す。サーラは言った。
「私は王都を去るわ…でもね、まだ何もかも諦めた訳ではないのよ。この国は今や上から下まで頽廃し、腐敗し、堕落しきっているわ。幸か不幸か、あまりにも長く平和な時代が続いたためにね…。私は王族の一人としてそんな祖国の現状を黙って捨て置くつもりは毛頭無いわ…」
「はあ…?」
セイルはサーラの言っている事が良く解らなかった。そんなセイルの肩に手を置き、サーラは言った。
「…だからセイルくん、もし“その時”が来た時には是非とも私に力を貸して欲しいの。約束してくれる?」
セイルは一瞬の逡巡の後、応えた。
「えと…うん!わかったよ。こんな僕でもサーラさんの力になれるんなら喜んで協力する!必ず!約束する!」
思いのほか迷いの無い返答にサーラも思わず表情がほころぶ。
「フフフ…期待してるわよ、聖剣の勇者様♪」
そう言うとサーラはセイルの頬にキスした…。


この時二人が交わした約束…セイルとサーラでは、やや意味合い…というか“程度”に食い違いがあったのだが、お互いその事に気付くのはずっと後になってからの話…。

それよりもセイルは今、別な事で頭がいっぱいだった。
(サーラさんを抱いた事には後悔はしていない。だけど…)
セイルはサーラと共に教室を出て、数年間に渡って慣れ親しんだ校舎を後にした。

「セイル様!」
「セイル〜!」
「あ…」
校門で手を振りながらセイルの名を呼ぶ二人の人物…セイルはその内の一人の顔を直視する事が出来なかった。
一人は彼の騎士号授与式を見るために田舎から出て来た祖父クルアーン・ウマル、そしてもう一人は彼の忠実な“剣”を自負する聖剣の精霊…
(だ…ダメだ…アルトリアの顔をまともに見られない…)
アルトリアの姿を認めた途端、セイルは急な胸の痛みに襲われた。良心の呵責である。
「これはこれは、サーラ王女殿下!」
祖父ウマルはサーラに気付くや否や、その場で片膝を付いて深々と頭を垂れ、臣下の礼を取った。
「まさかここでお会い出来ますとは…久方ぶりの麗しきご尊顔を拝し奉り、このクルアーン・ウマル、恐悦至極に存じまする」
かつて“イルシャ王国一の剣士”と言われた程の剣の使い手だったウマルは、王族の身辺警護を行う生え抜きのエリート部隊“王室親衛隊”の隊長を長年に渡って務めた。その縁でサーラとも面識があったのである。
「ウマル殿、どうか頭をお上げください。今日の私は王女ではなく大勢の卒業生の一人に過ぎないのですから…」
サーラは膝を折り、ウマルの手を取って立ち上がらせた。
「おぉ、何と勿体無い。それにしても殿下、少し見ぬ間に本当に美しくご立派になられましたなぁ…」
ウマルとサーラが会話している横でアルトリアもセイルに言う。
「セイル様、授与式でのお姿、ご立派でした」
「う…うん、ありがとう…」
だがセイルはアルトリアと目を合わせる事が出来ない。
「セイル様?どうかなさいましたか?」
「ア…アルトリア…」
セイルはアルトリアを前にしてサーラとの一件を黙っている事は不可能だと判断した。堪えられなかった。
「…実はね…僕は君に謝らなければならない事があるんだ…今ここでは言えないけど…後で家に帰ったら話すよ」
「はあ…では後ほどお伺いいたしますが…」

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