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剣の主
官能リレー小説 - ファンタジー系

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剣の主 128

「ブム、どうしたんだな?」
「バム、バム、あれを見るんだな!」
びっくりしながらブムが指を指す方角をバムも観ると夥しい大軍に圧倒される。
「なっ何なんだな!あの大軍はどこの軍隊何だな?」
「バム、落ち着くんだな!旗の紋章を見る限り。あれはイシュマエル家の軍隊なんだな」
イシュマエル家の軍隊と知りバムは納得するが、何故イシュマエル家が軍隊を率いてやって来たのか分からず困惑する。
「なるほどなんだな〜あれだけの軍隊を仕切れるのはイシュマエル家位だからな。でも、イシュマエル家が軍隊を率いてるんだな?」
「きっと僕らを助けに来たんだな〜僕らを利用して傀儡政権を作る気なんだな〜ここはイシュマエルを頼るんだな〜」
「それしか無いんだな〜後は野となれ山となれなんだな〜」
追い詰められてたのにイシュマエル家の軍隊の登場で自分たちを助けてくれると思い込んだバム、ブム兄弟はそのままイシュマエル家の軍隊がいる方角へ向かった。

「おぉ〜い!!」
「射つなぁ〜!!」
二人は軍勢の前で馬車を止めて降りた。
一騎の将が十人前後の歩兵を連れて二人の前に進み出て来る。
将は馬上から二人に尋ねた。
「俺はこの軍の司令官、イシュマエル・ドルフだ。あなた方はもしかしてヤヴズ・バムとヤヴズ・ブムではないか?」
「「その通りなんだな〜♪」」
「やはりそうか。何という幸運…お前達!この二人を捕らえろ!」
「「「はっ!」」」
ドルフの命を受けた兵士達はたちまち二人を縛り上げる。
「そ…そんなぁ…っ!!?」
「何故なんだなぁーっ!!?」
そこへもう一人の男が馬に乗って現れた。
「まさかこれほど簡単に君達を捕まえられるとは…喜ばしい反面、いささか拍子抜けだよ」
その男を見た双子は、信じられないといった顔で叫ぶ。
「ジェ…ジェム!!?」
「どうして貴様がイシュマエル家の軍と一緒にいるんだなぁ!!?」
「イシュマエル・ドルフ殿は僕に協力してくれたのだよ。逆賊の手から王都を取り戻すためにね」
「そ…そんな…」
「……」
双子は脱力して、その場に崩れ落ちた。
そして、捕縛した双子をドルフは檻車に乗せろと配下の兵士たちに命じる。
「よし!反逆者共を檻車に乗せろ!そして、王都の友軍と合流するぞ!」
「はっ、太守閣下畏まりました!」
「おい!ちゃっちゃっと乗れ!反逆者」
ドルフの兵たちは双子の背中を蹴りながら檻車に乗せられる。
ガッシャン!!!
「らっ乱暴は止めるんだな!あんまりなんだな!」
「そうなんだな!僕たちは罪人でもヤヴズ家の主なんだな!それ相応の待遇があるんだな!」
双子たちは檻車から出して相応の待遇を求めようとするが、双子の懇願をジェムは嘲笑い見下して側にいたシャリーヤも同意する。
「あっはっは〜滑稽だね。王家に逆らった君達はヤヴズ家の人間じゃないんだよ。ねえ〜シャリーヤ〜」
「はい、ジェム様」
無抵抗のまま檻車にいれられた二人であったが、勝ち誇ったジェムの嫌味な高笑いに怒りが蘇り。
自分達が謀反を起こした元凶がジェムにあるとドルフに叫んで、ジェムを捕らえろと頼む。
「何だと!全てこうなったのはジェム!貴様が父上を罠に嵌めたからなんだな!」
「そうなんだな〜全てはこいつが諸悪の根源なんだっ…」
しかし、双子の喉元に銃口を向けたジェムとシャリーアは『今すぐに殺しても良いんだぞ』涼しい顔で脅す。
「キモ豚兄弟、この場で殺しても良いんだよ〜」
「大人しくするのが身の為です」
ジェムとシャリーヤの冷たい脅しに既に失禁状態の双子は首を縦に振るしかなかった。
「わっわかったんだな・・・だから」
「その怖い物をおろして欲しいんだな・・・」
「素直にそうすれば良いんだよ!本当にお前達は屑豚だね。ねえ〜シャリーヤ君もそう思うだろう〜」
「そのとおりでございます。ジェムさま」
双子を黙らせたら、ジェムは王都へ行くのを指示する。
「それじゃあ〜王都へ行こうドルフくん。これで僕らは一躍スターだよ」
「そ…そうだな。皆の者、王都へ行くぞ!」
ジェムの命令にドルフはカチンと来そうになるが、それを抑えてジェムの指示に従う。
今、逆らってもジェムに弱みを握られているドルフは従うしかなかった。

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