勇者君とお姉様たち 28
「な、いくらなんでもそれは流石にっ…その…怖いですよ!それに僕はそういう趣味はー」
「うーん、なら仕方ないわねぇ、マユラか私が行きましょうか?怪しいお薬使われて寝取られちゃうかもしれないけど」
「ええ、少し悲しいですが…でもアリュー様が望むなら、私はオチンポなんかには負けはしません!ですわ」
高らかに宣言するマユラとにやにやと笑うレイナに…アリューは流石にこいつら仕組んだな、という気持ちを隠せないでいたが…しかし、二人のサポートは万全にする、という言葉を信じて断腸の思いで女装することを決意した。
二人できゃあきゃあ言い合いながらメイクしたり少女もののパンティーを履かせたりするのには流石にまいりはしたが。
「よく似合うわよアリュー…あんなに可愛く処女を散らしちゃったんだから、いまさらバレたりはしないわ…頑張ってね?ご主人様?でないと…わる〜いサキュバスにここをツブされちゃうかもしれないわよぉ?」
そんなことを耳もとで囁かれ、ぷっくりと膨らんだ股間を揉みほぐされながらレイナにメイクを施されていくうちに、どこかアリューはもう引き返せなさそうな…しかしそれはそれで悪くなさそうな感覚を味わいながら、今まさに娼舘のボスのいる部屋の前に立っていた。
勇者としてこんなことをするのは気が乗らないが、しかしそれでも人を救うためには頑張らなくてはいけない。
覚悟を決め股間を膨らませながら、開錠魔法を使い扉を開ける牝オーガの後に続いてアリューは歩き出した。
「ボス、新入りですぜ?なかなかイキがよさそうな男娼だ、しかもまだ一度しか使われていない上になかなかの名器らしいですがいかがいたしますか?」
ボス…そう呼ばれたのはレイナやマユラとは違ったタイプの女性…黒髪に着崩した東の国の民俗衣装…キモノを着て、煙管を吸う…二人にはない退廃的な妖艶さをもった、歳は30代…といったところの、むちむちしたいやらしい肉体を持った女だった。
「…相変わらずあんたは下品な言い方だね?ベイカー…とりあえずまずは味見だ…なんならアンタが先に楽しみたいのかい?」
「へ?い、いいんですか?…しかしなんか悪いですね、それにコイツ…なんかうちの弟を思い出すようで…」
「そんな話はいいんだよ?ほら、鍵をやるからたまには楽しみな?ああ、私の名前はメッツア、宜しくね坊や…ほら、駄賃をくれてやるよ?」
気だるげにしながらも気さくに話すボス…メッツアとなのる女は背中からいきなり蝙蝠の羽を生やし、そして煙管から口を離すなり思いきりアリューの顔に煙を吹き掛けた。85
(や、やっぱりサキュバスっ…ううっ!け、煙たいなぁっ…あ、あれ!?)
煙をまともに吸い込みげほげほと蒸せていたアリューは、しかし次の瞬間に仰天した。
いきなりいつもよりも股間が充血し始め、息は荒くなり…履かされた女物のパンティーにはじゅわじゅわと先走りの染みを浮かべ、乳首を固く勃起させ始め…なにより呼吸を荒くして、今にも誰かに抱かれてしまいたいような…メスの衝動を味わい、腰砕けになってしまったからだ、普段ならそうそう味わうこともないその感覚に驚きながらも、声にならない声をアリューはあげた。
「や、やぁっ…な、何これぇっ…ふにゃあっ…あぁっ…」
「ふふ、安心しな坊や、一晩ぐっすり眠れば綺麗さっぱり体の中から消えちまうが…なかなかに強力な回春剤ってやつさ、始めてでもこんなに感じちまう…どれ、坊やのここはもう…ご主人様のオチンポがほしくて欲しくて…たまらないんじゃないのかい?」
意地悪げに呟きながらも相変わらずキセルをふかすメッツァはそう囁きかけるとアリューの股間をなで回し…焦らすように亀頭から優しく、ショーツ越しに刺激を与えながらふにふにと睾丸を揉みほぐし…白く細い指はやがて一ヶ所をいじり回し始めた。
「ひあああああっ!!あっ!!?あぁぁっ!!」
アリューの口から出てくる悲鳴はなんとも頼りなくか細い声だった、しかしそれはまたより少女のあげる喘ぎ声のように思え、そして…悲鳴のように聞こえる震えた声にはどこか歓喜が入り交じるようにも聞こえた。