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魔剣と聖剣と妖刀
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔剣と聖剣と妖刀 3

「ふむ…魔剣をのう…」
魔剣と聖剣が幾つにも分かれて出来たとされる剣は世界中に存在している。分かっているだけでも1000本以上。いずれも伝説の域を出ない物で偽物も多い。そもそも9000年も前の話なので、その伝説自体の真偽が怪しいのだ。
この9000年間、アルザス大陸は幾度もの乱世と治世を繰り返し、数多くの文明が発展、衰退、そして滅亡してきた。その中で無数の国が興り、そして滅びたのである。9000年も昔の事など、もはや神話の時代と言って良い。
「ゴルドリア帝国は、時には金を積み、時には武力でもって強奪し、魔剣の片割れを集めています。学術研究という訳でもないでしょう。目的はやはり…」
「うむ、魔剣の片を集めて元の魔剣を復活させようとしておるのじゃろう…。伝説によると魔剣、聖剣、そして失われた妖刀は、一本で一国を滅ぼす程の力を持っておったと言われておる。もしそんな物が実在し、それが現代に復活したとなれば、世界各国の軍事的均衡はメチャクチャになるじゃろう。最悪、神話時代のような大戦が再び起きるかも知れん」
先ほどの気楽さな空気を消し、「騎士総帥」としての顔で重々しく言うオットー・フォン・オーギュスト。部屋全体が鋭い空気をかもし出す中で彼女は何とも言えない表情(それでも無表情)で“ある情報”を彼に伝えた。
「そして、まだしっかりとした証拠は無いのですが・・・。このニルバッハ王国内の何処かに“妖刀”がある・・・と言う情報が・・・」
「っ!!?」
彼女の言った事に目を見開き驚愕の表情になる彼に無言で佇むエリーナ。夕日はそんな2人がいる部屋全体を紅く染め上げていた。

「はぁ〜。今日も疲れたー」
「たくっ。お前って奴は・・・」
「はいはいグレイグ。そこまで」
夕日に照らされた廊下、今日一日のカリキュラムを消化した彼らは泥まみれ汗まみれの体を洗うため、浴場へと行く途中である。そこでサージュは何時もどおり陽気な声で、それをグレイグが苦言を施し、アメリアがスットパーを掛ける。
入学して早3週間、これが彼らの「何時もの光景」である。

学園は全寮制であり、ゆえに学園内には生徒達が生活していくための様々な設備がある。50名が一度に入浴可能な大浴場もその一つだ。
「はぁ…また大きくなってる…」
女湯の脱衣場にある大きな鏡に映った自分の裸を見て溜め息をつくアメリア。“大きくなってる”のは彼女の胸とお尻である。爆乳…とまではいかないが、その巨乳は彼女の年齢にしては充分“育ち過ぎ”だ。しかも現在進行形で成長中である。
「ア〜メ〜リ〜ア〜♪」
「この〜♪ま〜た私達の許可無く成長したわね〜?」
「キャアァ〜〜!!エ…エーディット!?グレーテ!!」
突然、アメリアの背後と側面から裸の二人の少女が抱き付いてきた。彼女の友達のエーディットとグレーテだ。
「ほ〜んと羨ましいわ。私達にも少し乳と尻の肉を分けなさいよ〜」
「いやぁ〜〜!!や…やめ…アァン!?」
二人は裸の体をアメリアに擦り付けて彼女の乳房と尻を揉みしだく。端から見れば立派なレズ行為だが、本人達は無邪気にふざけているだけである。

「はぁ…気持ちいい…」
「はぁ…やっぱ体動かした後のお風呂は最高だわぁ…」
「あはは…なんか年寄りみた〜い」
三人は体を洗い終え、湯船に入っていた。
「それにしてもアメリア、我が友ながら良く育ったもんねぇ…」
浮力のせいでお湯にプカプカと浮かんでいるアメリアの巨乳を指でつつきながらエーディットが言った。
「そうそう、今が正に食べ頃だよ!ねえ、もう誰にあげるか決めてるの?」
「は?あげるって何を…」
「鈍いわね〜、処女よ、処女!」
「しょ…処女!?」
「そうだよ♪当然アメリアも好きな男の子いるんでしょ?」
「わ…私…私は…」
“好きな男の子”と言われてアメリアの頭には、いつも一緒にいる少年の顔が浮かんだ。
「やっぱアメリアの好きなのってグレイグ?いっつも一緒にいるし…」
グレーテが瞳を輝かせながら興味津々といった様子で尋ねる。
「え?私がグレイグを…?」
「いやぁ…分かる、分かるよ。グレイグ、優等生でカッコイイもんね〜」
「違うわよ〜、グレイグはただの友達。気が合うから一緒にいるだけで…」
「え!?じゃあ、まさか…あのサージュが…?」
エーディットがそう言いかけた時だった。
「サージュな訳ないじゃない!!」
ほとんど反射的にアメリアは叫んでいた。次の瞬間、ハッと気付いて必死に否定する。
「あ…あんなヤツ、好きな訳無いでしょ!?サ…サージュなんてチビだし男らしくないし騎士としての才能も全然無いし…!!」
喋りながら見る見るうちに顔が真っ赤になっていくのが彼女自身にも分かった。
「分かった…よ〜く分かったわ…もう何も言わなくてもいいのよ…」
「女ってダメな男に惹かれるものなんだよね…」

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