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魔剣と聖剣と妖刀
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔剣と聖剣と妖刀 11

剣とは性質が違いすぎる…。誰もが言葉を発することができなかった。
「その刀とやらはどこに?」
エリーナが問う。
「なんだか口外するとまずそうな予感がしたのでベッドの下に入れていますね、今すぐにでも取りに行きましょうか」
それから数分が経過した。
「わあ、これが…」
その場に居た誰もが驚きの声をあげる。噂通りの面白い外見に真似できない様な光沢。
美しくそれで居て合理的でもある。
大国が謎の崩壊を起こし様々なテクノロジーが失われて混乱をきたしているこの世界では、この武器は未来からやってきた物のようにすら見えた。

その澄んだ刀を皆が取り囲んでいるのとほぼ同時刻、禍々しい魔剣のそばに居たのはザネルただ1人だった。
山奥の廃墟に潜んでいるからというのもあるが、剣から発せられる赤黒い結界で完全に周囲から切り離されていたからだ。
不意に剣から出た炎が大柄なザネルの肉体を包みこんだ。
彼の着衣があっという間に焼け焦げて消失し、全裸となった。
ザネルは酷くやつれてはいたが筋肉はそのままだった。
しかし、完全にそのままというわけではない。
その肉体には黒い刺青のような模様がはっきりと浮かび上がって居た。
黒い縞模様の様なそれは、不気味ではあるが造形そのものは美しく奇妙な色気を醸し出していた。
壮麗な魔獣の体の模様を連想させるその模様は胸から手足、そして性器に伸びている。
ザネルは異常な程に発情していた。
アメリアに対する異様な肉欲が紋様の先にある巨根を硬くしていた。
「生意気なあの女め…次こそは俺のものにしてやるからな…」
濁った色合いをした剣身にザネルの肉体が写る。
その肉体は輝いていた。体に浮かび上がった黒の模様の上を光が走り回る。
「早く…あの女を滅茶苦茶に…」
ザネルの叫びは次第に弱まっていく。強すぎる魔力にザネルの意識は飛ばされつつあるからだ。
そのうち獣のような唸り声をあげるだけとなる。
ザネルは剣の前に浮かび上がったまま荒い息を吐いていた。

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