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ロイ――新世界を刻む者
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ロイ――新世界を刻む者 48



数日が経った。

比較的平穏な日々が続いた。

シャングリラやラファエルは巨大植物の痕跡を追い求め。
デラは戦いを追い求めた。

鷹のマイヨもシスターの元より無事に戻り
ロイたちは更に深樹の海原奥地へと馬車を進めた。

その頃…。

ロイたちが深樹の海原に踏み入る前に…。
言うなれば深樹の海原の入り口に一台の馬車が近づいて来た。

ロイたちの馬車が質実剛健なのに対し派手な装飾と虚栄が張りついた様な二頭だての馬車だった。

その馬車から降り立った者…。
黒い髪は肩まであるが全体に激しいウェーブがかっかっている。

瞳も黒、鼻筋が通り引き締まった感じの一見するといい男であった。

歳もロイよりも若そうだ。

そして乗っていた馬車に負けず劣らない派手で虚栄心に満ちた格好をしていた。

この男…ジェラルド・ハントは王国ではなくある貴族が雇った測量師であった。

「おうおう…ロイのヤツ…深樹の海原に入って行ったか…ご苦労なこった」

ジェラルドは芝居がかったセリフを吐くとニヤリと笑った。

この男、測量の技術は不明だが…目的を達すると言う事にかけては一流の腕を持っていた。

「ハントさぁま…まだ?」

馬車の飾り窓が開き金髪の若い女が顔を出した。

綺麗な女ではあるが若干の下品さを感じさせるのは僻地に不似合いな化粧のせいであった。

しかもこの女…馬車に隠れた身体にはどんな衣装を身に付けているのだろか。

チラリと見える大きく膨らんだ胸元を腕で隠している。

「よし!今日はここで夜を明かそう」

ジェラルドは楽しげに馬車の御者に言った。

その御者も若い女であった。

その御者…。

黒い髪に不敵な感じは何処かデラに似ていた。
ただ胸と尻の大きさは遥かにデラを上回っていた。

「おまえも後でな…」

その御者の尻を撫であげるジェラルド。

「チッ…」

御者の女は軽く舌打ちをするが…さほど嫌がっている様子もない。

ジェラルドはそんな御者に向かってウインクを送る。
そして口元に笑みを浮かべながら派手な馬車の中へと入って行った。

馬車の中には先程…飾り窓から顔を出した女がひとりいるだけだった。

金髪で派手な化粧の女。
その女は既に全裸であった。


この女…ジェラルドの情婦と言えば情婦であるが…。

ただの情婦では無かった。

魔法を少々たしなむ。

ジェラルドに従い、その魔法の力で常に目的の達成に加担していた。

ジェラルドの目的…それは基本的に色と欲だけであった。

「ねぇ…ハントさま」

女は両腕で白くふくよかな身体を隠し。
熱い眼差しで、そんなジェラルドを見つめいる。

「ナイトメア…手を退けたらどうだ?」

ジェラルドは女に微笑みかけた。

女の名はナイトメア…本名かどうかは本人しか預かり知らない所であった。

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