中出し帝国 10
クラウは、開ききった目を細めて静かにつぶやく。
「もういいだろ。…あと、とりあえず泣くんじゃねえぞ。コイツが後でうるせーからな。……お?なんだ、もう濡れてるじゃないか。」
「う……。」
毎週この日になると、接合令に慣れてきた女性は男性の性器を迎え入れるべく、脳幹が刺激されて下の口が自然と濡れるようになっていた。
「…五月蝿いわね!アンタの見たから濡れてきただけよっ!」
しかし、そのような説明などルルにはできなかった。
それは、裏返せば自分達は色欲に塗れた変態だと言うようなものであったからだ。
「…う、あっ…は…。」
クラウはルルの下の口に指を二本挿入し乱暴に掻き乱す。
卑猥な音が小さく響き、その口はさらに潤いを増した。
「これだけ濡らしてんだから、文句ねぇよな?」
「あんっ!?……ぅ、うん。良いわよ。…入れて?」
指の動きが散乱し、ルルの膣が一気にほぐされた。
それで思わず声を出してしまったルルだが、体勢を立て直して足を左右に開き、M字開脚でクラウのペニスを迎える。
「…私の膣内に入れてあげるんだから、すっからかんになるまで放さない!覚悟しときなさいよ!」
下の口から涎をこぼしつつあるルルは、自信満々に言い捨てた。
「面白ぇじゃねぇか?その言葉忘れるんじゃねえぞ。イかせてやる暇なんか与えてやらねぇからな!?」
対し、クラウは正常位で攻めようとルルに急接近。
「あ………。」
ルルは、ついクラウの顔を見てトキめいてしまった。
先程見た時は暗がりだったせいもあり、顔がぼんやりと分からなかったが、直で顔を見ると客観的に言えば、中の上ぐらいはあった。
しかし、そのカッコ良さが自国の変態野郎共とファウスト国の兵士とでは段違いであった為、なんとルルは一目惚れしてしまったかのように頭がふいにぼーっとしてしまった。
「ひゃあぁぁん!?」
いつもならば、自分で締め付けなどくらいは自由自在にできるルルであったが、気がかなり緩んでしまった為に、締め付けるタイミングが遅れてしまったのだ。
よもや、完全に無防備となったルル。クラウの突き上げに酷く翻弄されつつ、イッてしまわないようにただただ防戦するだけ。
見事に後手に回ってしまった。