中出し帝国 6
「大丈夫よ。どうせみんな明日犯されんだからイチイチ気にしなくて良いの!…ほら、さっさと寝床に戻る!」
「わ…分かりました…」
としょぼしょぼ部屋のドアまで戻るレーセだが、なにか思いだしたのかくるりと振り向き、
「そうだった!明日、姫様の好きなタイプの方をお連れする事になってるんですよ?楽しみにしててください!」
と言って去ってしまった。
「好きなタイプ…ねぇ。」
(あのウブでマヌケだけど一応人を見れるレーセがあんだけの自信を持って言うヤツだから、ひょっとしたらひょっとするかも!いったいどんな少年なのかしら?どれくらい礼儀正しいのかしら!?…従順だったらなお良いわね〜…ふふふ。久しぶりにアレも出来るしコレも出来るわ〜ぁ。…)
「……眠れない。どうしよ…。あ!でも先人がひつじを千匹数えれば必ず眠れるって言ってたわね!よし、ひつじがいっぴ〜き。ひつじがに〜ひき……」
…とまぁ、こんな感じで、一人眠れない夜を過ごしてゆくルルだった。
〜〜〜〜〜〜
「姫様ぁ〜!朝食のお時間ですよ〜!」
「……ふわぁぁ、あぁ〜っ眠い!」
レーセによる声でのろのろと起き上がったルルは、力なく背伸びをする。
部屋へ入ってきたレーセはいつも通りニコニコしながらトレイを持って来た。
「…あら、姫様目に隈が出来てますよ?昨夜はお休みになられなかったのですか?」
先日、ひつじを100万匹まで数えていたが全く眠れず、どうせ眠れないのならと明日に向けての煩悩を張り巡らせていたのだ。
寝不足のせいか怪訝な目つきをするルルは、レーセをじっと見る。
「…お互いさまでしょ?…アンタも隈、目に出来てるし。」
両目の下にある隈を指摘したら、苦虫をかみつぶしたような顔をするレーセ。
大方、昨晩レフノルデにでも拉致されたのだろう、少し表情が暗い。
「…んふぇ?ひほうひってらはふはふぃふふぉろにくんの?(んで、昨日言ってたヤツはいつ頃に来んの)」
「姫様……食べるのか喋るのかどちらかにして頂けません?」
トレイの上に乗せてあるパンを、ルルはわざとらしく食べながら喋るという行儀の悪い食べ方をする。
ルルはレーセの事を、自分の父親より信頼している。その裏付けのためか、ルルはレーセの困った顔や微妙に怒っている顔を見るのが好きなのだ。
「………そうですね。あの子はもうこの城の中にいますよ。私が呼んで来ましょうか?」
レーセを手で静止し、とりあえず口の中の物を飲み込む。