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中出し帝国
官能リレー小説 - ファンタジー系

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中出し帝国 29


「い、いえ、何でもありませんっ……ちょっと目にゴミが入っただけです」

 イリスは涙を拭い、平静を装う。若い門番を、突っぱねるような素振りで。
守衛の任の為に接合令の恩恵に与れず、さぞストレスが溜まっているであろう若い門番。
そんな所にちょうど自分のような餌が現れたら、慰みものにされるのが必至。
イリスはそう考えた。またついでに、ちょうどいいから、きっとそう。

が、暗きに沈んだイリスに、若い門番は予期せぬ言葉を掛けた。

「しかし、私も運が良い。こんな時に待ち人が現れるとは」
「…えっ?そ、それ私の事ですか!…でも、どうして?」

門番の照れもしない、告白とも思われる発言にイリスは動揺を買ってしまう。

「私は、貴女の無邪気で明るい所が好きなんです。一目惚れってのもあるんですけどね。いつもメイドさんの仕事をきちんとこなしているのを眺めると、なんだか元気が湧いて来るんです。」

「…でっ、でも…私、レーセみたいに胸大きく無いし魅力も無いし…。」

顔を真っ赤に染めて抗議するイリス。門番はそれを優しく弁護する。

「身体とか容姿だとか……そういう事ではないのですよ。一人間として、貴女が好きなのです」

 若い門番は苦笑いしながら、イリスをそっと抱き締めた。
その力強さ、優しさ、温かさに、イリスは身体中が満たされていくのを感じた。
自分を、1人の女として、愛する対象として見てくれる。
そんな理想を追い求めていたイリスだったが、それが遂に結実したような思いだった。

「ありがとう……すごく、嬉しいです」

 イリスは込み上げるものを堪え、若い門番の胸に顔を埋める。
冷たい金属の胸当て越しでも、イリスは若い門番の温かな鼓動を感じた。
イリスも強く抱き返す事で、自然と告白への肯定を示す。
イリスは顔を上げ、若い門番の顔を見つめた。
お互いの表情は清々しく、愛しさを確かめ合うような透明な笑顔を見せる。

「貴方……お名前は?」

 イリスは、ニコリと微笑みかけ、首を傾げる。その顔に、もう悲しみはない。

「私は、ブルーノです」

 言い終わるともなく、イリスとブルーノは唇を重ね合わせた。
互いの唇が触れ合い、唾液が混ざり合う中、舌が絡み合う。

「んふっ、はっ……ブルーノ……んんっ……」

 イリスは夢中でブルーノの唇を貪る。もう、レーセの事は頭になかった。
ただ1人の女として、ただ1人の男を愛していた。
今までのどんな行為より、スッキリと、そして満たされている感じだった。

ブルーノは服越しにイリスの主張の小さな胸を撫で上げる。
イリスは一瞬恥ずかしそうに身を捩るが、やがてブルーノに委ねるように大人しくなる。
ブルーノの手は優しくイリスの胸を愛撫し、むず痒い快感を彼女にもたらしていく。

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