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ダンジョン王の日記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ダンジョン王の日記 59

なにやら気になる美少女だ。今度見掛けたら行動を追ってみよう。


713年1月14日 晴れ
一週間経った。客足も大分落ち着いてきたが、それでもカジノが盛況であることに変わりはない。
売上も安定しているし、徐々に赤字も埋まり始めている。
魔物の買い付けの方も順調である。
客が飽きないよう多種多様な魔物を買い集めるのは骨だが、買い取り価格を調整して何とか対応出来ている。
ただ一つ残念なのは、未だ地下2階が空っぽということだ。
闘技用ではなく私の戦力として扱える魔物がなかなか持ち込まれないのである。
集団行動ができる知性があり、ボスに服従する習性があり、できればドワーフ以上の戦闘力がある。
そんな魔物がいたら即地下2階行き、あるいは遺跡の警備へ回すのだが、まだそういう強い魔物は持ち込まれない。
私の高望みが過ぎるのかもしれないが、焦る必要もないし、気長に待ってみよう。

追記・闘技場で石像ヴァルキューレが3連勝を達成し、客を大いに湧かせていた。
どうやら本気で20連勝して私に石化を解かせるつもりらしい。
客も喜んでいるし、もうしばらく彼女には奮戦を続けて貰うとしよう。


713年1月16日 曇り
石像ヴァルキューレの連勝が止まらない。なんだかんだで12連勝されてしまった。
ヴァルキューレはすっかり闘技場のスターで、今では彼女の闘いを見るためにカジノへ通う客がいる程である。
連勝記録を伸ばす度に観客は大興奮だが、私の方は気が気じゃない。
石化が解けたヴァルキューレが私の部下を続けるとは思えないし、闘技場のスターを失うのは洒落にならない損失である。
なんとかしなければ。とりあえず明日から三対一のヴァルキューレに不利な試合を組んでみよう。
713年1月18日 晴れ/曇り
我がカジノのルールでは、三対一の試合に勝つと三連勝したことになるらしい。
ニナよ、そういうローカルルールはもっと早く教えてくれ。
ルールを考えたのは私だとかそういう切り返しもやめてくれ。そうだよ。うっかりしていた私のミスだよ。
そういうわけで、三対一の試合を三度勝ち抜き、石像ヴァルキューレは見事21連勝達成である。
出来れば約束を反古にしたいが、それをしたら闘う石像一同の労働意欲はガタ落ちだろう。
一旦はヴァルキューレの石化を解いてやり、その後何とか闘技場で働いてくれるよう頼み込むしかなさそうだ。
気は進まないが、明日石化を解いてやるとしよう。


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