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ダンジョン王の日記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ダンジョン王の日記 1

我が魔城が姫将軍によって落とされてから一ヶ月。ようやく傷も癒え、自由に出歩けるようになった。
城も部下も財産も何もかも失ってしまったが、命が助かっただけでも儲けものだ。今までの行いを反省し、今日からは前向きかつ慎重に生きていきたいと思う。
具体的には前向きに生きるため、明確な人生目標を掲げたい。目標はズバリ、姫将軍への復讐だ。
次に慎重に生きるため、姫への復讐が完遂するまでの日々を日記に記そうと思う。面倒臭がらずなるべくこまめに書いていきたい。
以上、初心抱負
悪の大魔術師 ハンニバルが記す


712年3月16日 晴れ
今日から隠れ家探しを始めた。国から大罪人として指名手配されているので、あまり派手な暮らしは望めない。
ひとまず山奥や遺跡に潜伏し、魔物を集め少しずつ戦力を蓄ていくしかないだろう。
ひとまず、隠れ家の候補としてイイカンジの洞窟を見つけた。王都から遠く離れた国外れの森にある洞窟で、どうやら魔物の巣になっているらしい
魔物を恐れて人間は滅多に寄り付かないので、身を隠すには持ってこいの場所である。今日はもう遅いので、明日詳しく調べてみたい。

712年3月17日  晴れ/曇り
洞窟が予想以上に深い。一日歩き回ったのに最深部まで辿り着けなかった。身を守る要害としては申し分ないが、冒険するには些か以上に広すぎる。
どうやら魔物達が穴を掘って巣を拡張しているらしい。迷惑な話だ。まじウゼェ。
一日で調べ尽くすのは無理そうだったので、途中で探索を切り上げ近くの村の宿屋に泊まることにした。
明日からは洞窟を泊まりこみで探索しようと思う。洞窟にいた魔物はスライム、吸血蝙蝠、トロルの三種のみ。みな雑魚なのでやられる心配はないだろう。

それはそうと、今日は一日中歩き通したので疲れてしまった。一刻も早く眠りたい。ベッドが固い。今はなき我が城の寝室が恋しい・・・


712年3月20日 洞窟にいたので天気がわからなかった
洞窟を調べ尽くすのに丸三日かかった。もうヘトヘトだ。二度と洞窟探索なんてするものか。
しかし苦労の甲斐あってか、この三日間は実りが多かった。特に洞窟最深部にいたボストロルを倒せたのは大きな収穫だ。
私が倒したボストロルはトロル達のリーダーだったようで、倒した瞬間トロル達は全員私に平伏したのである。
トロルは自分より強い生き物の手下になる習性があるので、洞窟で一番強いボスを倒した私に服従したというわけだ。
とにもかくにもこの洞窟に住むことを決めた私は、こうして隠れ家とトロルの部下を一遍に手に入れることができた。

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