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ダンジョン王の日記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ダンジョン王の日記 55


712年12月1日 曇り
カジノを建てるため東奔西走している内、気付けば12月になっていた。
すっかり寒くなり、最近は朝起きるのが辛い。カジノなどほおり出して二度寝したい気分である。
しかし苦労の甲斐あって、カジノの設営準備は着々と進んだ。
ニナがいた盗賊のアジトをカジノに改築し、大幅な経費削減に成功したのである。
心配していた資金不足も解決でき、宿場町の住人もカジノの完成を楽しみにしてくれている。
今年も残すところあと一月。もうひと頑張りして、年が明けにはカジノを開業したいものだ。


712年12月16日 曇り/雪
盗賊のアジトの増改築が終わり、ついにカジノの建物が完成した。
地上二階建てで、二階はダイスやカードでギャンブルをするエリアに。そして一階は目玉である魔物の闘技場になっている。
闘技場を円形に囲む観覧席の上から客が魔物の闘いを覗む形だ。観客が魔物に襲われないよう設計するのに苦労した。
ちなみに地下一階は闘技場に出る魔物を飼育するエリアで、飼育用の檻が並んでいる。
そして地下二階はカジノでは使わない、私の対姫将軍用の戦力となる魔物を住まわせるエリアになっている。
更にこの地下二階は、実は隠し通路で遺跡と繋がっているのである。
秘密基地っぽくて実にイカした設計だ。
後は冒険者達に依頼して適当に魔物を捕獲してきてもらい、それをニナと金で雇った魔物使い達に調教して貰えばカジノ完成というわけである。
今から開店が楽しみになってきた。

追記・カジノのオーナーということになっているニナの周りを商人達がうろつきはじめた。
おそらく、まだ若いニナから財産を騙し取ろうという詐欺師まがいの連中だろう。
ひどい悪党共だ。後で懲らしめてやるとしよう。


712年12月19日 晴れ
三日間降り続いた雪がようやく止んだ。外はすっかり雪景色である。
冒険者達が生け捕りにした魔物を買い付ける仕入れも順調だ。
今はまだ資金が少ないので弱い魔物しか買い取れないが、カジノが儲かったらより強い魔物も買い取れるようになるだろう。
とりあえず、下級の魔物だけでは盛り上がりに欠けそうなので闘う石像全員に闘技場への出勤を命じることにした。
二十連勝できたら石化を解いてやると約束すると、ヴァルキューレがやたらやる気を出していたのが気掛かりだ。
開業したらなるべく連勝できないように試合を組んでやるとしよう。

追記・買い取ったサンドスライムが檻の隙間から逃げ出した。
大騒ぎの末なんとか全部捕まえたが、B1階は砂まみれである。
これは私が掃除しなければならんのだろうか。ケチらずに清掃員を雇っておけばよかった。


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