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ダンジョン王の日記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ダンジョン王の日記 39


712年8月29日 雨/晴れ
夏も終わりに近づき、涼しい風が吹くようになってきた。今年の夏は短いようだ。
遺跡は入口のフロアを1階とすると、上は3階まで、下は地下4階まで広がっていた。
今日の探索は昨日とは打って変わって大量の古代式トラップに歓迎されたが、苦労して進んだ割に大した成果は得られなかった。
古代の財宝などはなく、最深部の地下4階にもおかしな壁画が描かれた部屋があるだけなのだ。
ただ、面白いものを見つけることは出来た。地下に進むほどに、闇属性の私が好む無念怨念の気配が大きくなっていったのである。
地下4階を詳しく調査してみると、巧妙に魔法で隠された隠し扉を発見することが出来た。
鍵がないので開けることは出来なかったが、おそらくこの扉の向こうがこのダンジョンの本懐なのだろう。
問題は、どうやってこの扉の鍵を開けるかだ。鍵は見当たらないし、鍵破壊の魔法も通用しない。悩み所だ。

追記・そういえば、盗賊のリーダーは鍵開けの名人だったな……
712年8月31日

鍵開けの名人と豪語する盗賊の頭領な会いに剣を片手に盗賊のアジトに向かう
初めから相談する気は無い。無法者には無法者のやり方があるのだ。依頼してもぼったくられるのが落ちだろうし、変に噂がたってしまう

そして、私の後方には何故かいつかの自称自警団達がこっそりついてきていた。あれで尾行の積もりなのだろうか?マジウゼェ…
振り切っても良いのだろうが、こちらも変な噂をたてられるよりは、ワザとついてこさせて、盗賊をやっつける所を見せて信用させる方がいいだろう



盗賊のアジトは大岩を背に木材で周りを囲んだかなり出来の良い要塞だった。それからもこの盗賊団の規模が伺える
見張りの盗賊を問答無用に斬り伏せ、頑丈そうな門を炎弾でぶっ飛ばす。中に入ると盗賊どもになかなか訓練された動きで囲まれた。
普段は門をぶっ飛ばした時点で敵は慌てふためいて逃げ出していたのでとても新鮮である

そいつらも竜巻やら水流やら地割れやらで皆殺しにした後、大岩をくり抜いて作られた本部らしき所に向かう


中はちょうど大きな広間になっていた…が誰も居ない
訝しんで周りを見渡すと、ガシャンと音がして来た道に鉄柵が降りてきた。
おーおー罠だったかー。その程度の感想しか抱けない
なにを狙って閉じ込めたのかは不明だが、こんな仕掛けが出来るのなら、道の途中で閉じ込めて毒ガスを撒いた方が確実だ。
この大きな部屋に毒ガスを充満させるのは私でも酷であるし、例え充満できたとしてもそんな非効率的な事を私は評価しない


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