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ダンジョン王の日記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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ダンジョン王の日記 38

なにせ、昔の神殿ならそれなりのパワースポットの上にあることも多いし、エルフの石を持つ私の力なら、条件如何では人知を超えた魔術でダンジョンも作れるかも知れない
それにそろそろ襲撃者を撃退するのにも飽きてきた頃である――なので、適当に準備をしてから盗賊狩りにいこうと思う
誰かに見られて噂になるのは面倒だからな

712年8月27日 晴れ
噂の古代遺跡へ偵察に行ってみた。
裏山の獣道を掻き分けて進んだ先に、遺跡の入口らしきものを発見する。
結界が張られていて近づけなくなっていたが、エルフの石の力を借りて強引に近づいた。
遺跡の入口は古めかしい大きな石門で、左右に狼の彫刻がある。建築様式からして、おそらく二千年近く前に出来たものだろう。
詳しく見てみると、どうやら遺跡は山をくり抜いて建てられているらしい。
つまり、古代人は土を掘って一個の山の内側をそっくり遺跡に改装してしまったのである。
全くもって凄まじい労力だ。神殿を建てるなら普通に石を積んで造った方が遥かに楽っただろうに、古代人の考えることはよく分からない。
本当はもっと詳しく調べたかったのだが、結界が強すぎ遺跡の中には入れなかった。
結界抜けの専用装備を整えた後、本格的に調査してみようと思う。

追記・酒場で仲良くなった親父に盗賊のリーダーの情報を貰った。
なんでも盗賊の頭は鍵開けの名人で、自分に開けられない鍵はないと豪語しているらしい。
8月28日
高い金を出して結界破りの装備を揃え、遺跡に侵入した。結界のせいで各ステータスは下がったが、動けないほどではない。
また、遺跡の中は思っていたよりも広くはなかった。山の内側を丸ごと遺跡にした訳ではなく、ただ単に遺跡を山の地中に作っただけだったらしい。
やはり古代人の考えることは理解不能である。墓場じゃあるまいし、何故わざわざ土の中に建物を建築したのだろう。古代人はモグラの親戚か何かだったのだろうか?
しかしこれなら私好みに増改築するのは容易そうだ。隠れ家候補としてプラス1ポイントである。
難点を挙げるなら、結界のせいで魔物が全く棲息していないことか。これだと、外から魔物を集めて移住させなければならない。
洞窟から呼び寄せてもいいのだが、カッコつけて出て来た手前、ホイホイあいつらに助けを求めるのも気が引ける。
あれこれ悩んでいる内に日暮れが迫ってきてしまい、今日は結局入口のフロアを探索するだけで終ってしまった。

追記・上に登る階段と下に下りる階段を見つけた。明日はもっと深くまで遺跡を探検してみよう

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