PiPi's World 投稿小説

ダンジョン王の日記
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 0
 2
の最後へ

ダンジョン王の日記 2

とりあえずトロル達に命令し、洞窟最深部を人間が住みやすいように改装させることにした。しばらく待てば歩きづらいゴツゴツの岩肌ともおさらばだ。
この三日間、洞窟の道には何度転ばされたか分からない。それもトロル達の工事が終わるまでの辛抱だ。今は我慢の時である。
712年4月20日 雨
面倒臭くなって日記を一ヶ月も放置してしまった。反省している。これからは気をつけたい。
この一ヶ月で洞窟の改修は完了し、洞窟最深部の内装は相当立派なものになった。元いた城に比べると流石に少し貧相だが、これはこれで地下神殿ぽくて趣がある。
しかし住み易いとは言い難いので、トロル達に近隣の村から家具一式を盗んでこさせることにした。どうかこれが原因で魔物討伐隊が攻めてきたりしませんように。
追記・最近寂しい。この一ヶ月会話といえば低脳なトロル達と魔法で念話するだけだ。
二足歩行する毛むくじゃらの牛が話し相手では会話にも面白みがない。誰でもいいからおしゃべりする相手がほしい。


712年4月27日 晴れ
人恋しさで泣きながら目を覚ますと、魔物討伐隊が洞窟に攻めにきていた。急な展開におののく。
一先ず無駄な戦力を消費しないためトロル達を洞窟の奥に下がらせ、様子見することにした。
どうせ奴らが最深部に辿り着くのは三日後だ。洞窟内に設置しておいた魔法トラップで敵の戦力を削りつつ、敵の出方を伺おう。

712年4月28日 雷雨
なんと、討伐隊のみならず魔物のワーウルフまで洞窟に攻めてきた。トロル達の話しでは、ワーウルフとは以前から縄張り争いをしていたらしい。
おそらくボストロルの死を嗅ぎ付けて、今がチャンスと攻め込んで来たのだろう。トロルと違って賢く出来ている。
とは言えピンチだ。ワーウルフは数こそトロル達より少ないが、魔物としての強さは向こうが一段格上である。討伐隊と同時に相手にするのは正直きつい。
一体どうすればいいのだろうか。オロオロしている内に日がくれてしまった。今日は寝て明日また考える。
712年4月29日 快晴
朝起きると、討伐部隊が全滅していた。トロル達に事情を聞くと、昨夜遅くに討伐隊とワーウルフが衝突し、大規模な戦闘になったらしい
トロルを退治するための軽装備ではワーウルフに歯が立たなかったのだろう。討伐部隊の人間は、一人残らず狼の夕飯になってしまったようだ。
何人か生け捕りにして話し相手になって貰おうと考えていたので、激しく落ち込む。
とりあえず、夜通し人間と戦って満身創痍のワーウルフ達を生け捕りにすることにした。今ならトロル達でも簡単にワーウルフを捕獲することができるだろう。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す