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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 96


「・・・驚いたな。おまえは目の前に転がったチャンスを不意にするというのか?」
「オレをバカにしてんじゃねえよ、クソ女ッ!
 誰がそんなエサなんかに釣られるもんか!コイツはオレの問題だ!」

魔物ウルゥはそう言うと、踏み潰された寄生虫の死体をさらに何度も何度も執拗に踏みつける。

「コイツはたかが植物の分際でオレをのっとろうとした挙句、オレのオトコにまで手を出した。
 許せるか!?オレが、これを、許せるかッ!?」

もはや原形をとどめぬほどに破壊されてなお、怒りと憎悪をあらわにする魔物ウルゥ。
その姿は誇りを汚された獣としての矜持と、魔物と呼ばれる生物の邪悪さが全面に押し出されている。
本来の人間ウルゥならばまず絶対に見られない表情だ。

「あの化け物はオレがやるッ!他の誰にも渡さねえッ!
 アイツは、このオレが、じきじきにぶっ殺すッ!!」

最後の一撃を振り下ろした魔物ウルゥは、そう宣言した。
どうやら戦うことに否応はないらしい。
アレスが魔物ウルゥの迫力にあっけに取られる中、ラムサはその一言で落ち着きを取り戻し、交渉を開始した。
激情にとらわれた生き物ほど御しやすいモノはないがゆえに。
「なら、お前はあの巨人をやれ。その間に我とアレスは敵の戦力を分断するため、マリーとエリアの足止めをする。ただし、あの巨人に操られている女は殺すなよ。あの女もマリー達同様救出してやらねばな」

「へっ、んなモン知るか!俺はアイツさえ倒せればそれでいい。女の事なんか知ったこっちゃねぇよ」

魔物ウルゥはそう言い放ち、巨人に操られている女を足蹴りにする。
元々モンスターなので、人間の命なんてどうでもいいと思っているに違いない。
「ちっ!やはりどこまでも性根の腐った奴だ。仕方ない、我がつこう。貴様が余計な事をせぬよう、我が直々に監視をしてやる」

「お、おい・・・ラムサ大丈夫か?」

確かにラムサなら魔物ウルゥに対してもなんとかなるかもしれない。
だが、ラムサが魔物ウルゥの監視をしてしまうと、アレスが孤立してしまう。
先ほどの傷はある程度回復はしているが、それでも本調子ではなく、2人の攻撃をかいくぐられるかどうか・・・

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