PiPi's World 投稿小説

5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 8
 10
の最後へ

5大聖龍とその女達 10


ガシャアンッ!

金属のぶつかり合う音がしたかと思うと、布がはらりと落ちて中から見るからに切れそうな剣が何本も姿を現した。

「剣を取れ。貴様に我が一族の恐ろしさ、思い知らせてくれる!」
「おいおい、何ムキになってんだよ。傷ついたんなら謝るからさ……」
「龍鱗剣……」
少女が右腕を真横に伸ばす。
すると少女の右腕が龍の鱗のようにゴツくなり、腕が剣のように変化していった。
「ちょっ、お、おいっ!?」
「行くぞ! はっ!!」
少女は地面を一蹴りすると、アレス目掛けて一直線に襲って来る。
そのスピードは凄まじく、アレスは近くにあった剣を拾って何とか応戦した。

ガキンッ!!

「ほう…我の剣の速さに対応し、かつ防御するとは。その動体視力、流石だな」
「おい、これは何の真似だ!」
「言ったであろう?我というお荷物を抱えてショックだと。
 じゃから、お主に剣の稽古をつけてもらおうと思うての」
「何が稽古だ!殺す気満々じゃねえかッ!?」
「何を怒っておる?我は主の荷物になるくらい弱いのであろう?」

少女はそう言うと、剣と化した右腕を連続で振るう。
アレスはそれを必死に防ぐ。
急所こそ外しているが、その打ち込みは間違いなく本気でやっている。
おそらくまともに食らえば重傷は避けられないだろう。

「くっ!おっ!?」
予想以上に鋭い斬撃にアレスは防戦一方だ。
ナメていたとは言え、先手を取られたのは痛かった。

「ほらほら、お主は強いのであろ?
 遠慮なく攻めて来たらどうだ?」
「・・・!!こっ、この・・・っ!」

ガキィン!ガキガキガキィンッ!

アレスは憤慨しつつも斬撃の嵐を受け止める。
そして攻撃の嵐のわずかな隙間を縫って・・・。

「ナメんなぁッ!?」
「ぬおっ!?」

ブオンッ!!
渾身の一撃を少女に放った!
しかし少女の剣の腕もなかなかのもの。
アレスの一撃を何とかかわし、そのまま間合いを取る。

「ふ、ふぅ・・・。やるではないか。
 さすがに今の一撃には肝を冷やしたぞ」
「やるではないか、じゃねえ!ふざけやがって・・・!
 その鼻っ柱へし折って2度とこんなまねできねえようにしてやる・・・!」

かたやお荷物扱いされて怒った少女。
かたや殺されそうになってブチ切れた男。
長い付き合いとなるこの2人の最初の激闘は、極めてくだらない理由から始まったのであった。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す