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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 11

「ふ・・・ふふっ。おもしろい・・・!
 そのセリフ、この技を食らってもなお吐けるかな?」

少女はそう言うと、鞘に収めるような動作で左手で右手首をつかむ。
そして腰を深く落として前傾姿勢をとる。

「我の神速の一撃・・・!防げるものなら防いでみよ!」

ヒュオォォォ・・・ッ!

すると少女の身体に向かって不自然な風が流れ始めた。
どうやら彼女は必殺技を放とうとしているらしい。
先ほどまでのアレスに添い遂げるとか言ってたのはどうなってしまったのだろうか?
「・・・上等だ!そのプライド、てめえの必殺技ごと叩き潰したらぁっ!?」

・・・まともじゃないのはこっちも同じらしい。
アレスは全裸のまま剣を構え、迎撃の姿勢をとる。

オオオォォォ・・・ッ!!

時間が経つにつれ、流れていく風が彼女に集まっていく。
今やその風の流れは肉眼でも見ることができるようになっていた。
それを見ながら、アレスは少女の必殺技を冷静に観察していた。
(・・あの体勢から見て、ヤツの必殺技はカウンター系か突進系。
 風を集めているところを見ると、十中八九突進系だろう。
 呪文もなしに使うヤツなんざ初めて見るが、な)

アレスは魔法を使えないがその基礎知識くらいは持ち合わせている。
普通、魔法を使うには特殊な才能と精神力を必要とする。
呪文とはその負担を軽くするための補助であり、呪文のあるなしで疲労の度合いが大きく変わってくる。
・・・しかしそれだけ冷静に考えられるのなら、違うことに頭を回せばいいのではないだろうか?

ビュオォォォ・・・ッ!

少女を取り巻く風が彼女の足に集められていく。
どうやら攻撃準備が整ったらしい。

「・・・せめてもの情けだ。土下座して我への侮辱を詫びろ。
 そうすれば全て水に流してやる」
「おまえがオレの立場ならそうするか?」
「・・・残念だ。せっかく見つけたつがいを我の手で殺さねばならんとはな」
「はっ、安心しろ。オレはそう簡単には死なん」

アレスの軽口に、少女は答えずに悲しい顔を浮かべるのみ。
そしてついに少女の必殺の一撃がアレスに向かって振り下ろされた―!

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