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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 90

1番安全で効果的なのは彼女の攻撃魔法で焼き尽くすことなのだが・・・。
あの巨体とこの環境では山火事を起こしかねない。
何よりウルゥがこの状況では魔法を使うどころではないだろう。

「・・・んん?」

そう思ったとき、ふとアレスは何かを感じた。
何者かの気配を感じたとか、そういうことではない。
今の自分が考えたことに何か違和感を覚えたのだ。

「アレス?どうかしたのか?」
「あ、ああ。何でもない」

マリーに問いかけられ、アレスはとっさにそう答える。
そうだ、今はこの森から脱出するためにも、あのモンスターを退治しなければ。
アレスはそう言い聞かせて思考を切り替える。
そこには大事なヒントがあったというのに。
しかし迷いの森から出られない状況と目の前のモンスターの存在感が、アレスの注意力を散漫にさせていた。

「・・・よし。オレが背後からヤツに斬りかかる。
 エリアとマリーはオレの後ろから援護してくれ」
「「わかった(わ)」」

アレスはそう言うと、タイミングを見計らって巨大モンスターに斬りかかった。
緑の首なし巨人は耳もないのにどうやって聞いたのか、突然の物音に反応して動きを止めて振り返る。

(気づいたかっ!?だがもう遅いっ!)

自分の優位を確信したアレスは、聖剣エクセリオンの一撃をお見舞いしようとその剣を振り下ろそうとした。

「――――ッ!?」

そのときアレスの視界に信じられないものが飛び込んできた。
振り返った魔物の胸元。そこに全裸の女性が魔物の身体に埋め込まれていたのだ。
魔物にも人の形をしていることを利用して油断を誘うものがいる。
アレスも突然のことに、振り下ろそうとした剣に迷いが生じる。
そこでさらなるアクシデントが起きる。

ドンッ・・・

「え・・・?」

アレスの背後からすさまじい衝撃が走り、彼の右肩を射抜いたのだ。
いったい何が。そう思って振り向いた先にあったものは。
右肩に深々と突き刺さった1本の矢と。それを放ったと思われるマリー、そして驚愕に顔色を染めるエリアの姿であった。

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