PiPi's World 投稿小説

5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 75
 77
の最後へ

5大聖龍とその女達 77

「むぐむぐ・・・ねえラムサちゃん。メルディアって誰なの?」

いつの間に買ったのか、焼きイカをほおばりながらエリアが訊ねる。
その隣にいるマリーも好奇心丸出しでラムサを見ている。
ラムサは一瞬ためらうが、別にウルゥのことを話すわけでもないので説明してやった。

「私と同じ聖龍だ。私とあいつの古い知り合いでな。
 私が戦闘に優れた種族『剣』であるのに対し、あいつは『書』の種族の出でな。
 こと知識や情報に関しては右に出るものはいない」
「へえ〜。じゃあ魔王ゾーマのこととかも知ってるのか?」
「かもしれん。会ってみて損はない。
 主人、迷いの森とやらについていろいろ教えてくれないか?」
「教えてくれって・・・おいおいお嬢ちゃん、本気かよ。
 あそこが迷いの森になってからというもの、あそこに行って帰ってきたものはいねえんだぜ?」

ラムサの言葉に店のオヤジは耳を疑う。
しかし彼女はオヤジの忠告など物ともしない。
それは彼女が人外の存在であるがゆえか。

「何、問題ない。我とて聖龍の端くれ。魔物や盗賊ごときに遅れは取らん。
 こいつらとて、クルカ村からこのケレキ村まで五体満足でやってこれるくらいの実力もあるのだからな」

自信満々にのたまうラムサに、オヤジは説得不能と悟ったのか、ため息1つついてしぶしぶ話してくれた。
話が終わり、別れるその時までくれぐれも無茶をするなと言ってはいたが・・・。
その後、迷いの森の情報を仕入れたラムサたち一行は、宿屋に向かい、安らかに眠るウルゥを看病するアレスと合流を果たした。
どこの宿で休むか聞いてなかったラムサたちは、町中の宿屋を探し回る羽目になったのだが、それは余談である。

「あーもー、今日はつっかれたーッ!」

この村に来るまでモンスターに襲われ続けたマリーは、そう言いながらベッドに倒れこんだ。
しかし口では文句を言いながらもその表情は明るい。
活発化したモンスターと戦い続けたストレスを、遊びで発散したせいだろう。
メイド服のせいか、乱暴な口調と行動はものすごく違和感がある。

「でもウルゥちゃんの具合もすぐよくなってよかったわ。
 何日も治らないような病気だったら大変だったもの」

隣ではエリアがベッドの脇に荷物を置いていた。
その言葉にマリーも『そうだな』と肯定する。

「ウルゥのヤツ、昔から無理ばっかりするところがあったかんな。
 ウチらと違ってあんまり狩りとかしなかったし」
「それにボアライダーの攻撃を受けた直後だったものね。
 これからはもっと彼女をカバーする形で行動するようにしましょう」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す