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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 53

幸い相手は自分と子作りしたいだけで、他の魔物のように人間に敵対する気はないようだ。
ならその素振りを見せていれば魔物も文句はないはず・・・!
加えてこちらにも譲れない境界線があることを示すこともできる!

「・・・・・・」

アレスの交換条件に何やら唇に手を当てて考え込む魔物ウルゥ。
初めての魔物との交渉に、1分1秒が永遠のように感じられる。
そしてついに魔物ウルゥがその口を開いた。

「・・・いいだろう。オマエがこちらの条件を破棄しない限り、人間の人格で通してやる」

その言葉に、アレスはホッと安堵のため息をつく。
しかしそれはまだ早計であった。
当然だ。相手はアレスが今まで相手にしてきた家畜や気のいい村人たちではないのだから。

「その代わり、手付けとして今この場で私を抱け。
 約束だけさせられてなかなかしてもらえんのは困るからな」
「「なっ・・・!?」」

突然の提案にアレスは度肝を抜かれた。
その向こうではラムサも似たような顔で驚いていた。
それを見た魔物ウルゥはさらにとんでもない提案をしてきた。

「ああ、それだとオレが抜け駆けしてしまうことになるな。
 せっかくだからそこのお嬢ちゃんも一緒に抱いてもらうとするか」

事のついでだとばかりに淡々と語る魔物ウルゥ。
次々ととんでもない命令をしてくるあたり、さすがは魔物と言うべきか。
つくづく魔物とは人間の常識では測れない存在であった。
しかしここにも常識のなってない奴もいるわけで……。

「おい、誰がお前のような下衆の魔物の後にするか!我が先だ、いいなアレス!
それに我は『お嬢ちゃん』ではない、これでも立派な『淑女』だ」

「・・・・・」

あまりの出来事に言葉も出ないアレス。
この状況でよくそんな事を口に出来るもんだ。
そりゃあ、あの山に何百年もいりゃあ、常識なんてわかりっこないけど。
ちなみに淑女とはおしとやかで上品さの伺える女性のことだ。
決してお前の事じゃないと心の中でつっこみを入れるアレスであった。


「そいつはすまねぇな、姿がそんなだから、つい」

「貴様ぁ……」

ラムサの拳に力が入る。

「だが、まあいいぜ、あんたからシな。俺は適当な所で見るとしよう」

そう言って魔物ウルゥは俺たちの前から離れていく。
そして適当な所を見つけて、そこに座り込んだ。

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