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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 43

「うそっ!だってアレスちゃんてば、あんな技なんて使えなかったわよ!?
 ラムサちゃんが試練を乗り越えたアレスちゃんに何か力を授けたんじゃないの?」
「何を言っておる?
 試練とは我に子供を宿せる素質があるかどうかを確かめるためのもの。
 乗り越えただけで簡単に力が手に入るなんて話があるわけなかろう?」
「え?どういうこと?」

何がなんだかわからないと言わんばかりの様子で、ラムサを問い詰めるエリア。
マリーやウルゥも遠巻きからその疑問の答えを待つ。
「早い話が婚前交渉だな。
 我と結婚したい男は我の住んでいたあの山に来てもらい、我を口説き落とすのだ。
 いや〜、『自分と一緒に山を下りて、幸せな家庭を築こう』と言われたときにはうれしかったぞっ♪」

その言葉にはたぶんに誤解が含まれている。
確かにアレスはラムサに山に下りることを求めたが、それはくだらない掟に従って生きる必要な音はないと言っただけで、結婚自体OKしていない・・・が。

ピシッ・・・。

その瞬間、血しぶき舞う戦場の空気が一瞬凍りついた。
しかしそれに気づかぬラムサは話を続ける。

「そして我はアレスに身も心も捧げ、妻として一生添い遂げることになったわけだ。
 ・・・ん?どうした?そんなに怖い顔をして」
「・・・ううん、何でもないのよ、ラムサちゃん。
 それよりこの戦いが終わったら、もっと詳しいことを教えてくれる?
 村長やアレスちゃんたちにいろいろ聞かなきゃいけないから・・・」
「?」

自分が何を口走ったのか知らないラムサは首を傾げつつもそれを了承する。
シリアスモードのアレスは、この戦いのオチをまだ知らない。
シリアスモード・・・というよりバトルモード全開のアレスとボアライダー。
人間と魔物の戦場の中で、緊迫した異質な空間が形成される。
それを好機と見たのか、1匹のゴブリンがさびた剣を振り上げて襲いかかって来た。

「ッ!アレ・・・!」

それに気づいたエリアはアレスに危険を知らせる。
だがそれより早く、アレスは動いていた。
アレスはすばやく剣を一閃、ゴブリンを一撃で切り伏せる。
間髪入れず、アレスは急いで正面を向く。
そこにはいつ動いたのか、切ったのスキを狙ってボアライダーがアレスのすぐそばまで突撃していた。

「させるかッ!」

アレスの危機にマリーはすかさず対応、愛用の弓で3本の矢を同時に放つ。
しかし相手は魔物の群れを統率するリーダー。
コレくらいのことなどものともしない。

ガキガキガキィンッ!

「なっ!?」

マリーの放った3本の矢は、イノシシを駆るボアライダーに全て打ち払われる。
一方、スキを突かれたアレスは、反撃が間に合わないと判断し、慌ててその場から飛びのいた。
――瞬間!

ガシュッ・・・!

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