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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 176


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「ん・・・。んんッ・・・?」

次の日の朝。窓から差し込む光に起こされたアレスは、突然下半身に違和感・・・というか妙な心地よさを感じ、視線を下に向ける。
するとそこにはこんもりと毛布が不自然に盛り上がっているのが見えた。
一体何が、とは思わなかった。
昨夜の騒ぎに下半身の刺激。そして不自然に盛り上がったベッドの3つを加味すれば導き出される答えは1つ。
アレスは毛布の裾をつかむと、力任せに引っぺがした。
そこにいたのは・・・

「朝っぱらからナニやってんだ・・・ウルゥっ!」

毛布の中にいたのは、アレスの剛直を夢中でなめしゃぶるウルゥだった。
アレスは嫉妬深いラムサかマリー、もしくはマイペースなエリアあたりとにらんでいたので、予想外の人間にちょっと驚きつつも彼女をたしなめる。
だがウルゥはそれを完全に無視して1番搾りをいただこうとおしゃぶりを続ける。
彼女はパーティの中で唯一肉体関係のない―――正確にはちょっと違うのだが―――女性なのに、娼婦顔負けの舌使いでどんどんアレスを高みへと連れて行く。
ものすごいテクニックに、アレスはとにかく強引にでも止めさせようと手を伸ばす。
すると彼女はそれを読んでいたかのようにこちらを見上げ、ニヤリと笑った。
ウルゥの性格からはまず見られることのない、不敵な笑み。
それに驚いて手が止まった瞬間、ウルゥはアレスの剛直を吸い取らんばかりにバキュームした。

「う、うおおぉうッ!?」

たまらずアレスは彼女の口の中に濃厚な1番搾りを放出。
尿道に残っていた分も残らずウルゥに吸い尽くされた。
気だるい快感に身を任せそうになりつつ、アレスは親の仇でも見るような鋭い目でウルゥを見下ろす。
彼はようやく理解したのだ。
目の前の女が、ウルゥであってウルゥでない女であることを。

「テメエ・・・ここ最近おとなしくしてると思ったら、いったい何の用だ!?」
「ふふふっ・・・ご挨拶だな。せっかく気持ちよく起こしてやったんだ、お礼の1つでも言うのが筋ってもんじゃないのか?」
「他人の身体を乗っ取ってガキ作ろうなんて外道にお礼を言う筋こそねえと思うんだけどな。
 ええ?最低最悪の寄生虫さんよぉ!?」
「クックック・・・そう。その通り。よくわかりました。
 私はこの女を人質とし、利用するくらいのことしかできない、最低最悪の寄生虫だよ」

命を懸けてここまで旅してきた仲間への言葉とは思えない暴言を吐くアレス。
しかし当の本人はどこ吹く風。
それどころかアレスをあざけるようにご名答と拍手を送る始末だ。
今、アレスが対峙しているのはウルゥではない。
かつて生まれ故郷の村を守る戦いで、アレスの不注意からウルゥに寄生した魔物。
それがウルゥであってウルゥでないものの正体だ。
彼女は宿主であるウルゥを盾に、アレスにあるものを要求してきた。
それはアレスの子種。
魔物である彼女はより強い子孫を残すために、自分と交わって妊娠させろと言ってきたのだ。
この要求にアレスは当然激怒し、突っぱねた。
だがウルゥを人質に取られてはどうしようもない。
アレスは魔物ウルゥの要求を受け入れざるを得なかった。
不幸中の幸いだったのは、この世界にはまだ確実な妊娠方法や避妊方法が見つかっていなかったことだろう。
薬や魔術で受精する確率をある程度上げることはできても、100%妊娠させることはできない。
それまでに魔物の存在を知らない人間ウルゥを救わなくてはならない。
その方法はただ1つ。
『聖龍の書』メルディアと『聖龍の紋章』ティルティオラの2人をそろえ、その秘術でもって魔物ウルゥを除去すること。
今のところ、それを知らない魔物ウルゥはご覧の通り余裕綽々といった様子だが、油断はできない。
もしこのことを知られれば、彼女は全力で妨害をしてくるだろう。
最悪、人間ウルゥを殺して子供を作ろうとしてくるかもしれない。
この理由から魔物ウルゥの存在は極秘となっている。
知っているのは子種を求められているアレスと彼に情報をもたらしたラムサ、そしてキーパーソンのメルディア。
そしてアレスは知らないが幼馴染の1人、エリアもまた知っている。
パーティの大半が知っている時点で極秘というのもおかしな話だが、事態はそんなくだらないことを考えていられるほど甘くはない。
何しろアレスを脅迫している諸悪の根源が、今再びその姿を現したのだから。
アレスは細心の注意を払いながらも魔物ウルゥに訊ねる。
なぜ今急にその姿を現したのか、と。

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