5大聖龍とその女達 17
「アレス、私よりあんな子が好きってどういうこと!」
「い、いや……」
「アレス君ってロリコンなんだ、ふ〜ん」
「いや、違……ってそのフライパンはどこから!?」
3鬼神は拳を振り上げる。
「「「アレス(君)の〜」」」
「ひぃっ!」
「「「ばかああああああああああ!!!」」」
「ぎゃあああああああああああ!!!!」
その後アレスは3鬼神+その他に打ちのめされ、地面に横たわっていた。
男たちは気が済んだのか、そそくさとその場から立ち去っていく。
そして残ったのはマリー、エリア、ウルゥの3人だった。
先程までアレスに制裁を加えていたせいか、今は疲れて3人で談笑している。
「はぁ〜、まさかアレスがロリコンだったとは……てっきりあたしが一番好きだと思ってたのに…」
「あら、マリーちゃん違うわよ?アレスが好きなのは私。この胸だってアレスのために大きくなったのよ」
エリアは自分の胸を持ち上げ、アピールする。
「違うよ〜、アレス君はわたしが好きなの!だってアレス君、わたしに凄く優しくしてくれるもん」
3人は自分が一番好かれていると言い張り、討論を始めた。
「それはね、ウルゥちゃん…私たちの中でウルゥちゃんが一番年下だからよ。やっぱり私みたいに年上の女の方が好みなのよ」
「ふんっ、いくら年が上だからっていい気になるなよ。アレスとの付き合いはあたしが一番長いんだぜ?アレスだってきっと好きに決まってる」
「ち〜が〜う!アレス君はわたしみたいに、ピチピチの女の子が好きなの!それに、マリーはいつもアレス君と喧嘩してるから絶対好きじゃないよ」
「な、な〜にぃ〜!」
さらに険悪化する3人をよそに、まだ倒れているアレス。
自分の事で争っているのに呑気な奴だ。
「だってそうじゃない!マリーいつもアレス君にちょっかい出してるじゃない!あれじゃあ、アレス君が可哀想だよ〜」
「あ、あれはスキンシップだよ。何だよ、スキンシップしちゃあいけないのか?」
「ふぅ〜ん、スキンシップねぇ〜」
「そういうお前だって、酒場でいつも転んで、客にパンツ見せてるじゃねーか!本当はあれ、狙ってるんじゃないか?」
「ち、違うよ!あれは本当に……」
「ふんっ、どうだか…」
2人はさらに睨み合いを続ける。
それを見かねたエリアは2人を止めに入る。
「ほら2人とも、もうその辺で……」
だが今の2人にとって、エリアの行為は逆効果だった。
「なによ!エリアだっていつもそういう服着てるけど、本当は他の男を誘惑してるんじゃないの?」
「そ、そんな…私はただ、アレスが喜んでくれると思って…」
「それになぁ!お前、いっつもアレスに抱きつきやがって、ムカつくんだよ!」
「それは…アレスに抱きつくと気持ちよくてつい…それに胸を近づけるとアレス、凄く喜ぶから…」
「ふんっ、胸なんか大きくなったって肩凝るだけだし、狩りする時、邪魔なんだよ!」
どうやら今度は自分たちの胸の事で争い始めたようだ。