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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 149

「モンスターならゴーストやゾンビ、スケルトン・・・。
 おそらくアンデッドの類だな」
「・・・!」

アレスとマリーの言葉に、ラムサがピクリと反応した。
だが彼女のそんな反応に気づくものは誰もいない。

「ゾンビやスケルトンだったらまだいいだけどよ。
 ゴーストだったらちいっと厄介だな。
 何しろ連中、肉体がねえからオレみたいな肉体派には天敵なんだよな」
「いやいや、ゾンビやスケルトンだって厄介だぜ?
 元から死んでるから八つ裂きにしても動いたりするし・・・」
「・・・!・・・!」

シズクとマリーの言葉に、ラムサが再びピクピクと反応を繰り返す。
すると今度は、メルディアとウルゥが頼もしい言葉を口にする。

「大丈夫!私には古今東西、ありとあらゆる知識を持っています。
 アンデッドが出てきても私の知識であっという間に殲滅させていれますよ」
「まかせてくださいっ。
 アンデッドなら私の魔法でみんなやっつけちゃいますからっ」
「そそそうだなっ!どんな相手だろうと、この私がいるんだっ。
 亡者どもなど恐れるに足らんわっ!」

そこにラムサが乗っかるように発言した。
自分の強さをひけらかすようなめずらしい言い方に、アレスとエリアが違和感を覚えた。

「・・・?何か妙に張り切ってるな、ラムサ?」
「そそそんなことはないぞっ!?いつもどおりの我だっ。
 おおおおかしいところなど、ないっ!」
「そうかしら〜?さっきからどもってるし〜。
 よく見ると少し顔色も悪いわよ〜?」
「・・・っ!」

エリアの指摘にラムサはビクリと反応してしまう。
いや反応してしまった。
確かに今のラムサは様子がおかしい。
アレスはともかく、エリアはカンがいいから、今の反応で何かに気づくかもしれない。
しかしラムサにとって、その『何か』は絶対に知られたくない。
たとえ苦楽を共にする仲間であろうと、生涯の伴侶であるアレスであろうと、それだけは絶対に・・・!
ラムサはこれ以上の追求を逃れるべく、あわててこの場からの脱出を図った。

「は、はははっ。何を言っておるかっ?
 私は全然元気だぞっ。
 そ、それにしてもこう待つばかりでは退屈だなっ。
 ちょ、ちょっとそのへんを見てくるっ!」
「え?ちょ、ラムサ!?」

メンバーたちに止められるより早く、ラムサはさっさと暗闇の中に逃げてしまった。
あまりの逃げっぷり、そしていつもとは違う反応に、残されたパーティはどうするもこともできなかった。

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