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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 143


「ご主人様は魔物の道具にされるウルゥさんを助けるためにここまでやってきました。
 しかしウルゥさんに寄生した魔物を滅ぼすには、もう1人の力が必要です。
 聖龍の紋章の力が・・・」
「聖龍の、紋章・・・?」
「私やラムサの同族です。
 彼女の力と私の知識があれば、間違いなくウルゥさんから魔物を引き剥がせるはずです」
「・・・大丈夫、なんですね・・・?」
「はい。聖龍の名にかけて、必ず」

エリアには知るよしもないことだが、『聖龍の名にかけて』とはとても重大な意味を持つ。
この場合、もしウルゥを治せなければ、聖龍の名を汚した大罪人として自害しなければならないほど、重い誓約なのである。
意味はわからずとも、メルディアの真剣なまなざしにエリアはその意思を少なからず汲み取ることができた。

「・・・わかりました〜。あなたの言葉を信じます〜」
「ありがとうございます。
 ですがこのこと、くれぐれもご主人様には内密に願います。
 ご主人様は誰にも気づかれないよう、こっそりやるおつもりだったので」
「わかりました〜。
 どうせ1人責任を感じてのことなんでしょうけど〜。
 事情くらい私たちに説明してもいいでしょうに〜」

エリアはアレスの難儀な性格にため息をつきながら、それに応じた。
まぁマリーに説明する必要があるが、アレスに気づかれなければ問題ないだろう。

「・・・ところで、メルディアさん〜?」
「はい?」
「『ご主人様』ってどういうことでしょう〜?」
「え?・・・あっ!!??」

一難去ってまた一難。
エリアの突然の質問に、メルディアはようやく己の失策に気づいたのであった。
この件について、アレスには何らかの罰がくだされるのだが・・・それを語るのは野暮と言うものだろう。

――――

そして『迷いの森』出発の時。
一足先に森の外に出たアレスたちは、やることがあると1人残ったメルディアの到着を待っていた。
待ち合わせ場所はメルディアが使っていた隠し通路。
その出口である。

「メルディアさん、遅いですね・・・」
「早くしねえとモンスターがやって来ちまうぞ?」

ウルゥとシズクの言葉に、他の面々も不安そうに森を見る。
確かにメルディアのことも気になるが。
それ以上に気になるのはアレスの顔のほうである。

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