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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 13

アレスは苦情を並べて猛反発するが少女はそれを聞き入れることなく、近くのボロきれを身にまとって即席のローブにする。

「では、約束どおりお主の里に降りるとしようか。
 お主の家族に祝言の挨拶をせねばならんからな」
「だから・・・!」
「おお!そうじゃ、忘れておった。
 まだ我の名を言ってなかったの。
 我の名は『ラムサ』。聖龍の剣、ラムサと申す。
 以後よろしく頼むぞ、我が夫よ」
「誰が夫だ!?」

こうしてアレスはうやむやのうちに娶ることとなったラムサを連れて里へ下りることとなった。
山を下りてから2、3時間経過したころ、アレスたちは漸く里に辿り着くことができた。
道中モンスターとの戦闘も何度かあったが、ラムサの『我が夫に近づくな』と言わんばかりの気迫で難なく突破して行った。
中には涙しながら倒されたモンスターもいたとか……

クルカ村
アレスの故郷であり、周囲は山と海に囲まれた自然豊かな村である。
人口はそんなにいないが活気溢れる町だ。
「山を下りたのもそうだが、こんなに人を見たのも幾年ぶりか」
「もう戻らないと思ったが、まさかこんなに早く戻ってくるとは」
「いいではないか、旅をすればなかなか故郷に戻れないんだ。それに我なんてもう何百年と故郷に帰ってないんだぞ」
「……………」
アレスは思った、ラムサはどうしてあの山に何百年といたのか、そしてラムサの故郷は一体どこにあるのかと。
普通に考えて百年以上経過してこの若さはありえないし、それにラムサの一族の事も気になる。
アレスは意を決し、ラムサに聞いてみた。
「なあ、お……」
「お〜い、ア〜レスぅ〜!」
アレスは声のする方を見て見ると、3人の女がこっちに向かっているのがわかった。
「マリー、エリア、ウルゥ」

それは彼もよく見知った幼馴染3人組だった。

「アレス!『試練の山』に行ったって聞いたけど大丈夫だった?ケガとかしてない?」
「大丈夫だよ、エリア。ご覧の通りケガもなくピンピンしてるよ」

真っ先にアレスの身体を案じてくれたのはエリア・ルージュ。
幼馴染3人組の最年長で、みんなのお姉さん的存在だ。
世話好きな性格で、特にアレスの世話を焼きたがる。
しかしどこか抜けているせいで、年長者の威厳はまるでない。
年頃なのか、最近は露出の多い服を着ていることが多い。
「心配しすぎだっての、エリア。
 いくらコイツが強えからってホントに『試練の山』になんぞ行くわけないだろ?
 どうせその辺のほっつき歩いて戻ってきただけさ」
「・・・相変わらず口の悪さは直ってねーな、マリー」

この男みたいな女はマリー・ライノセルス。
山村であるこの村で猟師見習いをやっている。
そのせいか性格も男っぽく、負けん気が強い。

「何だよ、やるってのか?」
「ちょっとやめなよ、マリー。
 ほら、エリアも公衆の面前で抱きつかない!」

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