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5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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5大聖龍とその女達 12

振り下ろされた一撃がアレスに触れるまさにその時!
「アレスビジョン!」
びゅびゅん!!
アレスの体がいくつにも分かれたように見え、アレスの姿が1つに戻ったときには、少女の剣は何も無い地面に突き立っていた。

「‥‥‥‥‥」
「……俺の、勝ちだ…」
少女の後ろにいたアレスは少女の首筋に刃を向ける。
自分の負けを悟った少女はふんっと鼻で笑うと静かに右手を元に戻した。
「貴様、どうやって我の剣をかわした? あの状態でかわせるはずがない!」
少女がアレスに振り向きながら言う。
「ああ、影分身さ。俺もやるのは初めてだが、お前の動きを見て無我夢中にやったら、まさか本当に出来るとは思わなかった」
「ふっ、本当にお前は凄いヤツだな。あの一瞬で我の動きを観察するとはな、恐れいったよ。だが、あの名前はなんだ? ククク」
「お、俺だって少し気にしてんだから、って笑うな〜!!」
少女の笑い声が洞窟内に響く。
先ほどまでアレスを殺そうとした少女はただ純粋に笑っている。
そしてそれはアレスが見た中で一番可愛いと思った顔だった。
「ククク、だがお前は運がいい。その剣を選ばなければ、今頃死んでたんだからな」
「何!?」
アレスは辺りに散らばった剣を見る。
ひびが入ったものや刃こぼれしたものが散乱しており、中には刃が折れているものまであった。
「今貴様が持ってる剣、それは我が一族の秘剣……聖剣エクセリオン」
「聖剣……」
「一族の始祖である竜神が、自らの鱗から鍛え上げたと伝えられる名剣だ。
 切れ味は折り紙つき、所有者に力を与えると言われている」

そんな説明聞くまでもなかった。
アレスにはこの剣のすごさを十分感じ取れていたからだ。
白銀に輝く一振りの西洋剣。
切れ味もさることながら、アレスの注意を引くのは剣から放たれる神秘的な力だった。
先ほどの分身技が使えたのも、この剣のおかげなのかもしれない。

「本来なら一族の者以外には触れることすら許されない一品なのだが・・・。
 まぁ、我が一族のムコとなるお主なら問題なかろう。
 好きに使うがいい」
「ああ、ありがとう・・・ってオイ!誰がムコだ、誰が!」
「何じゃ、婿養子はイヤか?」
「そうじゃない!オレはまだ、おまえを嫁にするなんて決めた覚えはないぞ!?」
「器量の狭い男じゃの。仮にもゾーマを倒そうとする男がそんな細かいことを言うでない」
「どこが細かいっ!?」

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