PiPi's World 投稿小説

5大聖龍とその女達
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 109
 111
の最後へ

5大聖龍とその女達 111

2人の身体の中で魔物は静かにその生を終え、魔物の支配から解放された2人はそのまま意識を失う。
アレスもあまりの開放感に意識を手放しそうになるも、すんでのところで押し留まる。
ここで気を失って魔物が出てきたら、一網打尽だからだ。

「・・・ん?」

そのときアレスは確かに感じた。
森を覆っていた、霧ではない『何か』が消失していくのを。
きっとラムサたちがあの魔物を倒したんだ。
アレスはそう感じてホッと安堵のため息をつくのだった。

――――

「これまたずいぶん派手にやったようだな、アレス」
「それはお互い様だろ?それよりウルゥは大丈夫なんだろうな?」
「安心しろ。ちょっと気絶させただけだ。
 時間が経てばそのうち目を覚ますさ」

それから10分後。
ラムサは小さな身体にウルゥと魔物に取り込まれた女性を担いで、アレスのところにやってきた。
なぜウルゥが気絶しているか?
それは調子に乗った魔物ウルゥが何か悪さをする前に、ボディーブローで気絶させたからだ。
あまりに乱暴な処置に文句を言いたいところだが、今はそれより優先すべきことがある。
アレスはしぶしぶ文句を言うのをあきらめた。

「・・・で?もうオレたちはこの森から出られるのか?」
「ああ。やはりあの魔物が原因だったらしい。
 魔物たちもすっかりおとなしくなっているし、もう大丈夫だろうよ。
 もっとも霧は元からあるものだから、どうしようもできんがな」
「わかった。それじゃ早くこの森から出て次の聖龍のところに行こう」
「・・・ん・・・あ・・・?」

その時だった。草むらに寝かせていた名も知れぬ女性が、ようやく長い眠りから目を覚ました。

「おお、目が覚めたか。大丈夫か?記憶はあるか?身体に異常はないか?」
「・・・・・・」

ラムサの呼びかけに、女性はキョトンとするばかりでまるで反応がない。
魔物から解放されたばかりで、頭のスイッチがまだ入っていないのかもしれない。
女性は寝ぼけ眼で周囲をキョロキョロと見回した。
右見て。左見て。前見て。

「くしゅんっ!?」

くしゃみをした。それでスイッチが入ったのだろう。
彼女は自分の身体を見て、急に顔を赤くしたかと思うと。

「何しやがんだ、テメエッ!!??」
「おばぁッ!?」
「あ、アレスっ!?」

彼女のそばで身を案じていたアレスに、強烈なアッパーカットをぶちかました。
吹っ飛んだアレスはきれいに弧を描きながら、後方に倒れる。
まぁ、どれだけ魔物に操られていたか知らないが、目覚めたら自分は全裸で、しかもすぐそばに全裸の男性がいるのだ。
辱めを受けたと勘違いしても仕方ないだろう。
あそこまで見事なアッパーを決めるのもすごいのだが。
この後の展開は言うまでもあるまい。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す