5大聖龍とその女達 109
それは一種の忍耐レースのようだ。
浄化しようとすればするほど、2人は快感に喘いでアレスは苦境に立たされる。
かと言って他に2人を助ける手段もないし、引いてしまえばそこで終わりだ。
(ん・・・なろぉっ、オレはまだ、ウルゥも助けなきゃならねえんだっ・・・!
この程度で音を上げてなんかいられるかッ!?)
アレスは自分がなさなければならない目的、理由の数々を思い出して自身を鼓舞する。
世界を苦しめるゾーマの存在。
自分のせいで魔物に寄生されてしまったウルゥ。
彼女を救うための人探しの最中で、同じく魔物に寄生されてしまったエリアとマリー。
平和のためにと立ち上がったというのに、アレスは誰一人として救えていない。
それどころか行く先々で自分の大事な人たちが傷ついていく。
自分の無力さを理解したそのとき、アレスの心に浮かんだものは。
後悔でも絶望でもなく――――怒りであった。
(・・・ッ、冗談じゃねえッ!?
これ以上・・・オレの大事な連中を・・・傷物にしてたまるかよッ!!)
そしてアレスは自分の置かれている状況を無視するかのごとく、体内で浄化の力を大量に練り上げていく。
その速度に身体が悲鳴をあげ、疲労が急速に蓄積していくが、そんなもの知ったことではない。
すべてを吹っ切ったアレスの身体に力が満ち、舌と男根だけでなく、全身から浄化の力があふれ出す。
「おッ、おおッ!?お、おああぁぁッ!?」
「あ、アレスちゃ・・・!ダメっ、溶けちゃうっ!?
私、アレスちゃんに溶かされちゃうぅッ!?」
己を滅ぼす甘美な毒に酔っていた2人はたまらず悲鳴を上げる。
しかしアレスはその手を緩めない。
下から激しく突き上げ、エリアの奥深くまで舌をねじ込み、陰核を刺激する。
途中、快楽に耐え切れずに何度かマリーの胎内で暴発したが、それでも彼は止まらなかった。
やがて浄化の力で弱ったのか、動きの鈍くなった2人をどかしたアレスは、立場逆転と言わんばかりにぐったりとした2人を重ね餅状態にする。
その意味するところを理解した2人は、わずかな恐怖とそれをはるかに超える愉悦で全身を震わせた。
「挿れてっ!私の中、アレスちゃんのでいっぱいにしてっ♪」
「はあ、はあ・・・っ。あ、れすぅ・・・っ」
ようやく挿れてもらえる喜びに腰を振ってアピールするエリア。
息も絶え絶えながら、捨てられた子犬のような瞳で『私を忘れないで』とばかりに訴えるマリー。
だがアレスから見れば、そんなこと関係ない。
2人とも大事な存在で、見捨てるなど間違ってもないことなのだから。
アレスは無言で秘裂に標準をあわせると。
ぐいぃっと一息に貫いた。