元隷属の大魔導師 272
「ひぁああっ!」
アリアが悲鳴を上げた。
その白い腰がビクビクと痙攣し、どこにこれほどの量を蓄えられるだろうと疑問に思うほど多量の愛液を膣内から吹き出した。
(イったな……)
デルマーノはほくそ笑む。
これで、まぁ、男の最低限の矜持くらい保つことができただろう。
脱力し、腰を顔へと押し付けてくる伴侶たる女騎士を見上げつつ、デルマーノは奥歯を噛み締めた。
「んんぅっ!」
己のソレをくわえていたシャーロットが口内でのさらなる膨張に、鼻から苦悶の声を上げた。
デルマーノは力ませていた腹筋から僅かに力を抜きつつ、そっとその碧色のネコっ毛を指で梳いてやる。
そして――おのれが高まり、ソレはいまかいまかと溜め込んでいた欲求を吐きだした。
「シャーロット……出すぞっ」
「んむっ……はぁうむっ、むぅううううっっ!」
どびゅ、どくん――どくっ……
「んんんんぅぅっっ!」
シャーロットが悲鳴じみた声をあげた。
根元や竿部に奉じていたジルも脈打ち、膨張したソレの反応に声に出さずも感動を覚えているようだ、荒い鼻息がデルマーノの陰毛を揺らせてくる。
どくっ、どぴゅ、る……どぴゅ……
一対三――しかも性格や外年齢に多少の問題があろうとも目を潰れるほどの掛け値なしの美女、美少女が相手だったのだ、口奉仕だとはいえ、デルマーノのソレはまるで精巣が空になるのではというほど多量の白い欲望を吐きだした。
「……ううぅぅ……んちゅ、む……濃いよぉー、もぉ……」
「シャーロット様、なんと羨ましい……」
「って、うわっ、ジルっ?ちょ――」
シャーロットが、今度は正真正銘の悲鳴を上げた。
射精後の脱力感の中、それでもデルマーノが億劫そうに見やると――
「んっちゅむ……はむ……」
「んっ……んんっ、んーっ!」
ジルがシャーロットを襲っていた。
エルフの侍女吸血鬼は主であり幼女の頭部を両手で掴み込み、その小さな唇を奪っている。
口内に残っていたのだろう、デルマーノの子種が白濁してふたりの唇の間から垂れ落ちた。
「はんっ……ずずっ……」
「むぅうう……ぅ……」
一分ほど経った。
ようやくジルはシャーロットの唇を解放した。
「んっ……ふふっ……シャーロット様とデルマーノ様の味……」
ジルが細長い舌先で己の口の周りに付着した二人の主の分泌物を舐めとった。
本当に美味いものでも食べたかのように目を細め、感激している。
「ぁ……」
そんな娘同士の淫行を目前になにも感じないほどデルマーノは老いてもいなかった。
昇天から回復し、脇で微睡む猫のように身体を寄せてきていたアリアがこちらの変化を目に小さく声を漏らした。
その視線の先では再び隆起を開始した自身の姿がある。
「ふふっ――」
アリアが耳元に唇を寄せてくると楽しそうな、艶めかしい声で告げてきた。
「元気そうね、デルマーノ?」
「まだ、二十過ぎだからな?」
「シャーロットやジルにはそっちを楽しませて、わたしだけお預けなんて――いやよ?」
見ればアリアが唇を尖らせていた。
吸血鬼たちの存在をたとえ容認したのだとしても、嫉妬深さには変わりがないようだ。
デルマーノはニヤリと笑い、そっと唇を寄せた。
「んっ……」
いつでも彼女の唇は瑞々しく、飽きがこない。
ついばむように何度もその感触を堪能した。
「ちゅ、む……。もお。ごまかそうとしてない?」
「はっ……。まさかよ」
おいで――、とデルマーノはアリアの耳元で囁いた。
すると、普段は凜と澄ましたその愛らしい顔を輝やかせてくる。
胸の内がゾワゾワと震えてしまったデルマーノ。