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スラブ・ガーディアン
官能リレー小説 - ファンタジー系

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スラブ・ガーディアン 1

静かな暗い夜道を一台の馬車が音も立てず進む。

あと半刻足らずで日が昇り人が目を覚ますだろう。

「さっさとしねぇか!
時間が無いんだよ!」
微かな声だが男の罵声が飛ぶ。
「おめぇらも着いたら急げよ?」
ピシッと鞭の音の後に女性のうめき声が聞こえる。

「ヘッヘッヘッ・・・・、もうすぐだからな!」
男がにやけていると、馬車が停まる。
「やっと着いたか!」

そこは町の端に追いやられたクラブハウス
ネオンライトがまばゆい光ん放つ活気のある店だった
「着いたぞ!降りろ!」
男が先に降り、女が三人後に続く。

「始めに言っとくが、奴隷に拒否権や選択権があると思うなよ?」
この男は奴隷商人なのだ。
「急げ!さっさと歩け!」声量を押さえ怒鳴る男。

店の扉に辿り着き扉を叩くが返事は無い。
男が勝手に入ろうとすると黒のロングコートを身に纏った二人の影が近付く。
「そこに人はいませんよ。・・・・・御主人は逃げ出しましたから・・・ね?」
コートから男の声がする。「どちらのお方で?」
「後ろの淑女方は・・・・・・、奥方ですか?それとも・・・
デートの最中でしたか?」
「お前ら何者だ?」
「単刀直入に用件をお伝えします。
あなたは奴隷商ですか?」はきはきした物言いの女が口を挟む。

「だったらどうする?」
「もう分かっているでしょう?」

「ふんっ・・・・・・、
ガーディアンか?」
「御明答!」

「どこで知った?」
「ボスからのラブレター」
「俺をどうするつもりだ?」
「返答次第です・・・ね?」
「誰の命令で来た?」
「ギルドの指令だ!」

「夜明けまで時間が無い、どこのギルドだ?」
「・・・アイゼンウィップ」

「“鋼鉄の長鞭”か、
  ゼノアだったか?」
「知ってるのか?」
「・・・・・・最後の質問だ!
お前にとって奴隷とは何だ?」

「・・・大切な、大切な商売道具の一つだ!高値で売れる最高の品だね!」
「・・・そうか、ならば仕方無いな。だが、命一つで償える罪では無い!」
「そうか・・・、こっちから行くぞ!」
その瞬間、奴隷商の男の手から電光がほとばしりロングコートの男に向かう。

コートの男が笑みを浮かべながら、左手を前に突き出すと、電光の動きが止まる。
「なっ!!!!」
奴隷商は驚き額に玉のような汗が浮かぶ。

「大人しくして頂けませんか?余計な力を使いたくないので・・・御協力を、」
コートの男はゆっくりと奴隷商人に近付きながら、淡々と述べる。

「ハハッ!・・・敵いませんな、あなた方には・・・、しかし奴隷どもは生かしておけん!」
「何をする気だ?」

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