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聖剣物語
官能リレー小説 - ファンタジー系

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聖剣物語 47

「ほら、やっぱり戻りたいんじゃない」
そんなシスカを見てアイラはニヤニヤと笑った。
「い…いや、違うのだ!これは別に、そういう意味ではなく…!あ…あの馬鹿が反省しているかどうか気になって…だから…その…!」
「もう…素直になりなさいよ」
「私は…私はもうバッカーズと共に旅をする気は無い!」
「それ本気で言ってんの?」
「あ…当たり前だろう!」
「嘘ね…本当は怖いんでしょう。もし戻ってもバンに拒絶されるのが…」
「そ…それは……」
それに対してシスカは「違う!」と言えなかった…。
「…ずっとなんだ…」
シスカはポツリと言った。
「…別れてから2日間、ずっと彼の事が頭から離れないのだ…。寝ている時も、食べている時も、他のみんなと話している時も…」
「本当に好きなのねぇ…だったらどうすれば良いか、解るでしょう?」
「うむ…しかし、我が主は再び私を受け入れてくれるだろうか?それだけではない。私のために協力してくれると言った皆にも悪いし…」
その時、キィ…とドアが静かに開いた。
「だ…誰だ!?」
「あ、僕だよ…」
「リーダー!」
「ごめん、シスカさん…盗み聞きする気は無かったんだけど…」
リーダーの青年は気まずそうにポリポリと頭を掻いて言った。
「いやぁ、実はみんな居るんだ…」
「ども…」
「何か叫び声が聞こえたから…」
「そしたら部屋の中から何か話し合う声が聞こえたもんで…」
リーダーの後ろから三人が姿を現した。
「シスカさん、僕にとってこの三人は掛け替えの無い仲間だ。今はシスカさんにもその仲間に加わって欲しいと思ってる。でもシスカさんにもそういう仲間が居たんだな…。シスカさん、あなた達のパーティに何があったのかは知らないが、もし今でも前の仲間達の事を大切に思ってるなら遠慮はいらない。行ってくれ。僕らはあなたの枷(かせ)にはなりたくないからね…」
皆も黙ってうなずく。
「リーダー…みんな……ありがとう!」
シスカは書き終えたばかりの手紙を取って立ち上がり、次いで机に立てかけてあった剣を取って腰に下げた。彼女の荷物と言えばそれで全てだ。
シスカは四人に別れを告げると宿を出た。

「あっシスカさま〜」
「やあ、久しいなメリサリム」
宿を出てすぐにシスカはメリサリムと遭遇した。
「シスカ様、勇者様は私が言って聞かせますので、もう一度旅をしましょう」
「何だ君もか、実は私も主殿と旅を再会しようと思ってた所だ」
メリサリムはシスカに出会うなり、頭を下げてバンと旅をしようと話す。
それを聞き、シスカもメリサリムと同じ考えなのを語る。
「それと、もう一つの聖剣の在り処が解ったぞ!」
「どこですか!シスカさま?」
「ゼノン帝国だ!!」
そして、メリサリムにもう一つの聖剣の在り処を見つけたのを話す。
「ゼノン帝国ですか…あの国はちょっと…」
「どうしたんだメリサリム…」
「詳しい事は勇者様と再会したら、お話します」
「そうだな主殿を探しにくぞ」
シスカから聖剣の在り処がゼノン帝国と知り不安な顔をするメリサリムは詳しい事情はバンと再会したら言うことを話して二人はバンを探しに町を散策する。
その頃、バン・バッカーズはというと?

「どうだアレイダ!!気持ち良いだろう!!」
「あっああん!!いいッ!!」
あの後、アレイダと意気投合してバンは彼女を仲間にして、とりあえずアレイダの宿泊している宿に行こうとするが、二日もセックスをせず性欲がたまっていたバンはアレイダを路地裏に連れ込み一発犯っていた。
全く、呆れ果てた男である。

街中で散々嬌声を撒き散らして愛し合ったバンとアレイダは、宿に戻る前に腹ごしらえしようと食堂にやって来た。
「ふ〜ん、それじゃあパラムからずっと一緒に旅して来た二人とは別れちまったのかい…」
「ああ。巫女と騎士だったんだが、二人とも堅物でクソ真面目で面白味の無え女共だったぜ」
「フフン…そんな事言ってお前、本心ではケンカ別れして後悔してんだろう?」
「バ…バカヤロウ!んな訳あるかよ!?俺はあいつらと別れてせいせいしてらぁ!」
「嘘だな。本当に後悔してないなら、そんな風には言わないよ」
「……」
バンは黙り込む。

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