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聖剣物語
官能リレー小説 - ファンタジー系

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聖剣物語 37

「ええい!!五月蠅い!!だいたい・・・」
「オイ!其処の男!!」
「あん?」
バンが振り向くと、其処には一人の占い師が居る。
(・・・神秘的な紫の瞳に、蠱惑的な美しい顔立ち・・・夜の闇よりもなお暗い漆黒の黒髪と、揺ったりとした服を着ているにも関わらず。隠しきれない豊満な双丘は、最低でもDカップ以上!!総合評価Aプラス!!最上級の美女!!)
バンは一瞬でその占い師の女の値踏みを終えると、一見好青年に見えるナンパ用の極上の笑みを浮かべ、彼女に近付く。
「何の様でしょうか美しい御嬢さん・・・もし私を占って下さるのでしたら、貴女と私の相性を占って下さいませんか?きっと私たちの運命は、情熱と言う名の赤い糸で結ばれているハズです・・・」
バンはそう言って女の手を取り、街中では不釣り合いな程に完璧な宮廷作法で、彼女のその白い手の甲に接吻を行う。
「勇者様!!」
それを見たメリサリムは、恥ずかしさと嫉妬で、顔を真っ赤にして抗議の声を上げ、シスカは無言で鞘の留め金を外す。
「・・・聖剣ダモクレスに選ばれし勇者・・・どの様な男かと期待していたのだが、どうやらただの愚か者の様だな・・・」
占い師の女のその言葉に、三人は鋭い表情を浮かべた。
「…あんた…何者だ…?」
「フフフ…今はただの辻占い師とでも名乗っておこう…」
「その占い師が一体どうして俺が聖剣の勇者だと知ってる!?」
バンはやや語尾を強めて尋ねた。
「そういきり立たずとも良い…ワシはお主の敵ではない。ただ、お主達が探しておる聖剣の在処(ありか)について少し心当たりがあるだけじゃ…」
「「「えぇぇ!!?」」」
占い師の女の言葉に三人は声を合わせて叫んだ。
「ほ…本当か!?」
「一体どこにあるんです!?」
「是非教えてください!」
詰め寄る三人に占い師の女は言った。
「落ち着け…そもそもお主達は三聖剣という物が一体どういう存在なのか知っておるか…?」
「もちろんです!」
メリサリムが胸に手を当てて言った。
「太古の時代、天の神々が人に与え賜うた三本の剣です。一つは大地母神ガイアより与えられしカシウスの聖剣、もう一つは海洋神セポイより与えられしルーナの聖剣、そして戦女神ミネルヴァより与えられしダモクレスの聖剣…」
「へぇ〜、お前よくそんな事知ってんなぁ〜」
感心するバンにシスカは言った。
「当たり前です我が主よ。子供でも知っている事ですよ。あなた様が知らなかった事の方が驚きです…というか、そんな事も知らずに探していたのですか…?」
「ああ、まぁな…」
バンはポリポリと頭を掻きながら、ちょっと気恥ずかしそうに苦笑いして言った。だが照れるようなレベルの話ではない。
女占い師は続けてメリサリムに尋ねる。
「…その通りじゃ。ならばその三聖剣が一体何の目的で存在しているのかは知っておるか?」
「目的…ですか?さぁ…そこまでは伝承でも語られておりませんし…」
首を傾げるメリサリム。女占い師は言った。
「フフン…ならば教えてやろう…なぜ聖剣が神々の手によって人の手に下されたか…その理由をな…」

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