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聖剣物語
官能リレー小説 - ファンタジー系

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聖剣物語 21

バンがロザリーを凌辱した日から三ヵ月が経った。
その間に二人の結婚式は、恙無く執り行われた。
バンはロザリーと結婚した事により、爵位を与えられ、王女の持参金として、国王から領地と王都の屋敷を与えられた。
彼は妻であるロザリーと、従者であるメリサリムと共に今はその屋敷で暮らしている。
二人は表向き仲睦まじい新婚夫婦を演じている・・・ただ当然のように隣り合う二人の寝室を繋ぐ扉が開かれる事は無かった。
そして今日バンは義父であるパラム王国国王から、重大な話が有るとして、王宮へと呼び出されたのであった。
「バン・バッカーズ侯爵閣下!!ご入室!!」
謁見の間に入ると衛兵が、国王に対してバンの入場を告げる。
(何だ?重大な要件って・・・)
衛兵の言葉に意味が解らないバンであった。
(はっまさか、ロザリーの奴、俺がレイプしたのを王様にばらしたんじゃ・・・)
王様の急な呼び出しにバンは、ロザリーが自分にレイプされたのを王様にチクったのではないかと疑う。
「よく来てくれたのう、バンよ…いや、今はバッカーズ侯爵と呼んだ方が良いかのう?」
いつもは穏やかな表情を浮かべている国王が、今日は妙に真剣な顔付きをしている。
ヤバイ!…とバンは思った。
国王は続ける。
「…そなたと会うは婚礼の儀以来であったか…どうじゃ。ロザリーは息災にしておるか?」
(さっそく来やがったあぁー!!)
バンは心の中で叫んだ。
全身から冷や汗が流れ出す。
「は…はあ…その…まあ…元気なんじゃないでしょーか…」
カチカチになりながら応えるバン。
玉座の間の両脇には鎧兜に身を包み槍と盾を持った兵士達が整列している。
バンは生きた心地がしなかった。
「…左様であったか。それは何よりじゃ。貴族の暮らしには慣れたか?領内の統治から社交の場での会話や面倒な作法など、色々と煩わしい事もあって何かと大変であろう。良ければ相談に乗ってやるぞ。何せ余はそなたの義父なのだからな…はっはっは」
ロザリーの話はすぐに終わり、国王は笑った。どうやら彼女の事は特に含む所も無くただ尋ねただけだったようだ。バンはホッと小さく溜め息を吐いた。
「ふう・・・所で陛下・・・本日は何用でお呼び出しいただいたのでしょうか?」
バンの言葉に国王の表情は、それまでの和やかな雰囲気とは、一変した。
「うむ・・・バンよ今日そなたを呼び出したのは、外でも無い・・・そなたに重要な使命を与える」
国王の重々しい言葉にバンもまた真剣な表情を浮かべる。
「ハイ・・・如何なる使命でございましょう・・・」
「バンよ汝はこれより大陸へと渡り、古の昔神々が人間へと遣わした。ダモクレスの聖剣と対と成る三聖剣を揃えよ!!」

国王の言葉はバンにとっても意外な物だった。
「?・・・何ゆえでしょうか?」
「すまぬ・・・残念だがそれは言えぬ・・・だが、これは重大な使命であり、最悪の場合世界が滅ぶかもしれぬ・・・バンよこの使命受けてくれるか?」
随分大げさな事を言う物だと思ったバンだったが、貴族の生活にも丁度飽きて来た所だった為、国王より命じられた使命は、バンにとってむしろ渡りに船だった。
「ハイ!!承知しました陛下!!一命に換えましても、使命を果たして御覧に入れます!!」
「うむ!!予も出来うる限りの支援をしよう!!それからすまぬが騎士を一人そなたの旅に同行させてくれぬか?」
(?・・・お目付け役って事かな?・・・まあ俺もそうそう信用できる性格してねえからな・・・)
「ハイ!!ありがとうございます陛下!!栄光あるパラム王国の騎士が使命に同行してくれるならこれ程心強い事はありません!!」

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