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錬金術師カノンと五聖麗
官能リレー小説 - ファンタジー系

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錬金術師カノンと五聖麗 60

「いや、殺人狂ではないだろう。殺人狂だったら態々後を付けて来るなんて回りくどい事なんてしないだろう。真っ先に襲ってくるさ。多分前者の方のアサシンの類じゃないか?或いは盗賊かこの森の守護者かなんか、かな?」

「そう、でもどちらにせよ敵対するなら迎撃させて貰うわ」

「おぉ、おぉ…気概がいいねぇ、んじゃあ、追跡者はアセリアに任せるわ」

「わかったわ。でも、ただ迎撃するだけじゃつまらないから、ちゃんと任務遂行出来たら、ご褒美が欲しいのだけどいいかしら?」


「ん、まぁそれg「だ、駄目ですぅ〜そんなうらやm…じゃなくて……そんな暴挙私が許さないですぅ〜」」

アセリアの提案にカノンが言い切る前に先にシェリルが全力で却下した。……微妙に本音を漏らしながら……

「あのね、おチビちゃん……私は貴女に言ったのではなくてカノンに言ったのよ。貴女が決める事じゃないわよ」

「むっかー!!またあの牛乳が身長の事バカにしたですぅ〜」

ジタバタと手足をバタつかせながら、アセリアに言い返すがアセリアは思いっきりスルーして、カノンに聞いた。

「で?カノン〜♪ご褒美頂戴♪」



必要以上の満面の笑みと、鳥肌が立ちそうな程の猫撫で声でカノンに懇願してくる。

超が付くほどの美人である分、普通の人間なら間違いなく堕ちそうなものだが、それなりに為人を見ている分肯定しよものなら、もの凄く後悔しそうな気配が漂っている。

逆に否定しても、後が物凄く怖い。

まさか!退路は防がれた!?

ええい!ままよ!こうなったらどうにでもなれ!

「と、取り合えず、俺が可能な限り出来る範囲内な?」

「大丈夫よ、そんなに難しい事じゃないから」

「ならいいんだが……」

しかし一抹の不安は拭い去れなかった。

「さぁっ!出てきなさいよ!もうバレてるわよ!」

((アセリアは気付いてなかっただろ!?))

カノンとシェリルは心の中だけで(口に出すと怖いので…)突っ込みをいれた。


シュッ……タンッタンッ!


アセリアへの返事は二本の矢だった。
アセリアは地面に刺さった矢の角度から相手がいるであろう木陰を見据えた。

「誰よ!出てきなさい!」

アセリアは風の呪文を唱えると真空の刃を作りだし放った。
刃は音もなく木を二つに割る。倒れる木から黒い影が飛び出てきた。

「何っ!?」

アセリアの剣士としての動体視力が影を捕らえる。

「鳥…人?」

それは鷹の鳥人であった。理解した直後には矢が放たれている。

「っ!」

二本は避け、三本は剣で弾く。

「何で私達に攻撃をするのっ?」

アセリアの問いに鳥人はピクリと反応する。

「我ハ渓谷ノ民。侵略者ヲ排除スル者。貴様ラ、侵略者。」

「違うわ!私達はただ、鳳凰に会いにきただけよ!」

「鳳凰?…貴様ラハ皆、ソウ言ウ。人、亜人、嘘ヲツク。我、信ジヌ。」

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