PiPi's World 投稿小説

錬金術師カノンと五聖麗
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 62
 64
の最後へ

錬金術師カノンと五聖麗 64

(はぁ…疲れた)

カノンは嘆息する。

「大変ダナ。」

「ああ、お互い様だがな…」

ノークに親近感の湧いたカノンだった。

「お〜いっ!俺は先にマルスに戻るからな…」

荷物を背負うと出口へ向かうカノン。

「あっ、待ちなさいよ。カノン!」

「…はぁ、頭の沸いた連中に構ってられないですぅ。」

「あ、あたいの条件はのむんだよな?なぁ!?」

出ていったカノンを追いかけるアセリアとシェリル。そして行ってくるとノークに声をかけ三人の後を行くフォルトルージュ。
フォルトルージュを一行に加えマルスの町へと戻るカノン達。

(…スパイスさんの暴走対策は上手くいってんだろうか…もう一度戦うのは避けたいからな…)




フェルマー渓谷からマルスまではフォルトルージュの幻獣化により一時間と経たずに着いた。時刻は夜の帳が下り始めた頃。マルスを出てから実質三十五時間程しか経過していない。
しかしマルスの町は一昨日に比べ明らかに活気づいていた。

「…なんかあったのか?」

「お祭りじゃない?ほら、出店とか用意してるし…」


何事かと町民の少年に尋ねると…

「姫様が来るんだよ!知らねぇの?ダセッ…」

カノンはシバきたくなったが我慢した。(すでにアセリアが殴っていた為である)
アセリアをなだめつつカノンは一人、考える。

(クソガキが!…じゃなくて姫様が来るってことはシィナ達は上手くやったようだな…)

カノン達が異形との激戦を繰り広げた広場に通りかかった。未だに爪痕は残っていたが、町民が気にした様子はない。

(死体はスパイムさんの使い魔…クリシュナが片付けたのか?)

実際はイクトミが町民の目を避けて必死に処理したのだが…
ガヤガヤガヤ…

カノンが思案を巡らせていると入口の辺りがだいぶ騒がしくなり始めた。

「姫様がおいでなすったぞ〜!!」

「なんと、お美しい…」

「ドラゴンを従えてるぞ」

「ああ…さすが我らが姫!」

町民が口々に歓声の声を上げている。

「姫様、凄い人気だな」

「なんだ、フォルトは時世に疎いのか」

「仕方ないだろ、カノンと違ってブラブラ各国見て回る何てこと出来なかったんだから。
これでも渓谷の主だぞ」

膨れっ面になるフォルトをカノンは諌めるが、その雰囲気に堪り兼ねたシェリルがフォルの脇腹をソッとつねる。


,
の最初へ
 62
 64
の最後へ

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す