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錬金術師カノンと五聖麗
官能リレー小説 - ファンタジー系

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錬金術師カノンと五聖麗 57


「うん、続けて」

「んじゃ、アセリアが知りたがってる賢者の石の能力だな。賢者の石にはそれぞれに名称がある。昔の錬金術師が勝手に名称を付けただけなんだけどな。んで、それぞれ7個に『正義、分別、節制、希望、堅忍、信仰、慈愛』名を冠している」

「それって美徳の特性じゃない?」

「うん、そうだな。能力の方は7つ全部持っていなくて全て知ってるワケじゃないから他は分からんけど、今持ってる3つの賢者の石だけでいいか?」

「構わないわ」

「大丈夫ですぅ〜」


「俺が今持ってるのは、『節制』『信仰』『慈愛』の3つを持っている」

そしてカノンは荷物から、赤い石の他に緑とオレンジに輝く石を二人に見せた。

「へぇ〜綺麗なものね」

「はい〜宝石みたいに綺麗ですぅ〜」

「まぁ、確かに綺麗な輝きを持っているな。それで能力の方はというと、共通的にあるのが、錬金術の錬度をUPさせて、より簡易的に強力な錬金術が出来るというのが共通しているかな?そして当然、石別に隠された力がある」

カノンは一拍おいて賢者の石の各々の能力について話し始めた。
「魔法の属性って知っているか?」

「え?…ええ。たしか火、水、土、闇、光、風…でしょ?」

「相性まで言えるとはな…ついでに言うと希少ではあるが無が存在する。竜族の変身やスパイムさんの暴走?も多分、それだ。しかし錬金術ではまず属性が違う。天、雷、山、風、炎、氷、地。賢者の石にはそれぞれの属性の極みが宿っていて、属性ごとに身体強化、自然操作などがおこなえるんだ。」

「ふぇ〜…ではご主人様は三つも極めてるんですぅね♪」

「まぁな。個人的に言うとあんましモノに頼りたかぁねぇんだが…」

そう言うとカノンは懐に三つの秘宝をしまった。



ここは広大な敷地を誇るレミンハルジオン王国、アルゼスト王宮の一室。
アルゼストとはレミンハルジオンの建国者であり初代国王の名を取ったものである。

「ふあぁぁ…」

誰もいないのを良い事に盛大な欠伸を洩らした高級そうなドレスを着こなした少女。歳は十代後半であろう。腰まで伸びたしなやかで美しい金髪と整った顔立ち。身長は小柄だが出るところはしっかりと出ている。

「あぁ…退屈ですわ。なにかありませんかしら?こう喜びに心が弾むような出来事とか…」
少女の名はアイネ・クルストファ・レミンハルジオン。レミンハルジオン王国の第一王女である。
アイネは首からさげた首飾りに指をかけて開くと中には一人の青年が描かれていた。

「スパイム…えへへ」

アイネが首飾りを見つめてニヤけていると…


トンットンッ…


「失礼します…」

初老の紳士が入ってきた。

「もうっ……爺や、なんでしょう?」

心の中で広げていた空想(妄想)を中断させられたことに口を尖らせるアイネ。

「フォスナー家の次女、リア様が姫への面会を望んでおりますが…」

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