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錬金術師カノンと五聖麗
官能リレー小説 - ファンタジー系

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錬金術師カノンと五聖麗 47


「ククク、どうしたんだ?壊すんじゃなかったのか?俺はあんた等の言うオチコボレなんだが?」

アルテマ達四人に向けてカノンは底意地の悪い笑みを浮かべている。

「くっ、こんなもの直ぐにぶっ壊してやる」

「はいはい頑張れ頑張れ」

カノンはアルテマ達の土の壁破壊活動を適当に無視しつつ地面に倒れているシェリルに視線を移した。

「んで、シェリルいい加減起きろ?どうせ寝たふりしてんだろ?お前が魔法を諸に喰らったとはいえ学生程度の魔法じゃ倒れるどころか傷すら付かんだろ」



「く、くそがぁ!」

青年達は連続で攻撃魔法を放つ。普通の土壁ならばとっくに壊れてるところだが、カノン製の檻は壊れない。

「アルテマさん!どうしましょう!?」

「俺たちはなぁ…失敗する訳にゃいかねぇんだよぉ!開放するぞ!」

「えっ?でも…それじゃ…」

「俺たちがしくじればお父様に…いや『あのお方』にぃ!」

「…そうですね。俺たちは貴族ですもんね!」

四人は懐からそれぞれ別の色をした玉を取り出し、砕いた。


ドォォンッッ!!


檻が弾け飛び、中から四体の異形が出てきた。

「なにあれ?」

「さぁ?ただ…高い魔力を感じる。強いぞ…」

「GRYUUU!」

異形の内の一体が叫ぶと鉤爪を拡げ、突込んできた。異形は十歩程の距離を一息で駆けるとシェリルの頭部を狙い鉤爪を振り下ろす。

「あ…」

シェリルに当たる直前…


シュッ…ドンッ!!………ギィィィ!


「何、惚けてるの!死にたいの!?」

アセリアはカノンに創ってもらった爆発剣で鉤爪を受け止める。

「くっ…なんて力……」

「アセリア!大丈夫か!?」

どうやら人外な力を持つエルフでも似非怪物に少々押されている。

「アセリア!一旦下がれ」

「わかったわ」

そう言って怪物達の攻撃を受け流しカノンの側に寄り添う。

「ククク、誰の浅知恵かは知らんが、敵対するなら容赦はせん」

このピンチの状況だと言うのに、カノンは更に不適な笑みを浮かべている。

「え?どうしたの突然?それに大丈夫なの?」

「あ、それは大丈夫ですよ〜、あの状態のご主人様になったら、はっきり言って似非な怪物じゃ役不足もいいところですぅ〜」

「え?どういう事?」


「まずは論より証拠で見ていれば分かりますぅ〜、逆に私達が離れていないとこっちが危ないですぅ〜」

そう言われシェリルはカノンの下から離れ、それに倣いアセリアもカノンの下から離れた。

そして、カノンはシェリルとアセリアが離れたのを横目でチラッと確認した後、カノンは4体の怪物に向き直った。

「さぁて、偶には運動せんと体が訛っちまうからな。まぁ、覚悟しぃや。って言っても俺の言葉が分からんか。力や姿はかなりレベルアップしているようだが、知識や知能は最悪なまで低下しているな。そんなんじゃ俺には勝てんよ」

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