ミニスカ隊第二部〜許されざる雌〜 63
冴子「あら、二人ともお疲れ様。マッサージ店はどうだった?すぐに検挙すべきかしら?」
美由紀「は、はい。確かにいやらしい手つきの男ではありましたが、到底女に性感なんか感じさせるようなものではありません」
美紀「リングスかどうかは、まだ断定できません」
冴子「そう。そのくらいならまだ逮捕は早いのかもしれないわね。ありがとう、流石よ。よくやってくれたわ」
美紀も美由紀も、身をもってマッサージ店が完全な黒だと知っている。
放っておけばまた明日は新しい被害者が出て、女が屈辱的にも性感に溺れさせられてしまうのだ。
が、あまりにも情けない敗北を喫した二人は、それを隠すために虚偽の報告をした。
美由紀(ミニスカ隊の幹部婦警として性快楽に負けず、正義を守れるのは私たちだけなのよ。。世の女性を性犯罪から守るためにも、私はこんなことで降格されるわけにはいかないわ)
ミニスカ隊に慣れた美由紀と美紀は、それが最低な詭弁だと気付かない。
二人が自己保身にひた走ることで、マッサージ店では明日も性犯罪が起きるというのに。
髪がやや乱れており、火照りを隠そうとしているような二人の様子から、冴子も何となく真相に気付いている。
が、冴子は敢えて何も追及しない。
自分が信じる二人がそう言っているのだから、それが正しいのだ。
ミニスカ隊がすべての冴子は、二人以上に屈折した正義に凝り固まっていた。
そこで冴子の部屋のドアが勢いよく開いた。
上条エリスだった。
エリス「待ちなさい!あのマッサージ店はどう見ても黒よ!貴女たちは何を見てきたの?」
美紀「い、いきなり、、何を、」
動揺を隠せない美紀。
エリス「悪いけどパンティを見せてくれる?ミニスカ隊の捜査が失敗したかどうかはパンティを見れば分かるわよね」
美由紀「貴女、いきなり冴子さんの部屋に入って来て失礼よ!」
冴子「エリス、パンティなんか見なくてもわかるわ。二人は汚らわしい男に性の快感なんか感じたりしない!信頼にたる婦警よ」
エリス「問題がないなら見せてください!」
美由紀「くっ、、仕方ないわね。早くしてよ」
美由紀と美紀はミニスカを持ち上げて中を見せた。
パンティをじっと覗き込むエリス。
エリス「ふん!やっぱりですか!」
冴子も美由紀も美紀も慌てた。
冴子「な、何がやっぱりなのよ!!濡れたりしてないのでしょう?それなら」
エリスは何かの明細を出した。
エリス「ここ1時間の間に、マッサージ店付近のランジェリーショップで売れたパンティ一覧です。約10枚が売れてますが、、二人のパンティはその中の2枚みたいですね」
青ざめる3人。
エリス「何なら店の防犯カメラを見てみますか?」
美由紀「・・・あ、ああ、そうね。そういえば汗をかいたから買い替えたんだったわ」
美紀「わ、私も、、そうよ」
どう考えても真っ黒な言い訳である。
エリス「貴女たちがそれを口にして恥ずかしくないなら、まぁいいでしょう。今回は私の中で確信できればOKですから」
エリス「そうそう。明日、かわいい最年少の婦警さんがミニスカ隊に加わるみたいね。せいぜい貴女たちと同じにならないようにしてあげなさい。。気になるなら、今夜室井さんにでも聞いてみたら?加賀美冴子さん。」
冴子「な、なんで室井刑事の名前がここで出てくるのよ!」
赤くなって怒る冴子。
冴子が室井のことが好きという噂をエリスもしっていた。
室井の熱い押しに、エリートの冴子もほだされたのだろうか。
しかし、男と戦うミニスカ隊。男との交際は冴子自身が禁じているのだ。
それは、ミニスカ隊ファンが落胆するからであり、正義の婦警として邪魔な恋愛やセックスを遠ざけるためでもあった。
美紀と美由紀が訝しそうに冴子を見る。
美由紀「冴子さん、まさかあの室井っていう刑事と何かあるんですか?」
冴子「な、ないわよ!あんな男、断じて何もないわ!ちょっとエリス!誤解を招くようなことを言わないで!」
エリス「何を一人で舞い上がってるのよ。まぁいいわ。私は貴女たちを追放したいだけ・・・(ミニスカ隊に夢中になってる室井刑事も一緒にね)」