海で・・ 986
「うん、ありがと。一馬くんはいつも優しくて、ホントに感謝してる」
「あかりさんの身体が一番だからね。無理しちゃダメだよ」
生前の母さんにいつも言われていたこと、それをあかりさんに逆に言ってるのも不思議な感じはするんだけど。
「父さんはまだ帰ってないの?」
「また仕事が忙しいみたいね」
また悪いことをしてなきゃいいんだけどね;…
「お腹空いたでしょ?…それとも先にお風呂入っちゃう?…」
飯もお風呂も初音のところで済ませてきちゃったけど、言えないよね;
「あっ、ちょっと部屋でゆっくりするよ、そのうち父さんも帰ってくるんじゃない?…」
「そうね、私もゆっくりしてようかな」
「そのほうがいいですよ」
ソファーに座ってくつろぐあかりさんの姿を見て、僕は2階の自分の部屋に上がる。
今日は金曜日、週末は学校も会社もお休み。
何も時間に追われてるわけじゃないし、ゆっくり出来るときはそうしたほうがいい。
制服を脱いでパンツ一枚になる…
姿見に映った僕のソコには黒く染みが出来ていた。
まあ一日に二人ともヤッちゃったんだ…先走りの量もハンパなかったしな;…
僕は苦く笑いながら、そのパンツを捲り上げる…
こんな僕だけど、これでも少しずつ成長してるってことでいいのかな?
それもこれも、周りに素敵な女の人がたくさんいるからだよね。
ご飯もお風呂も外で済ませてきてしまったので、これでもう寝てしまってもいいかもしれない。
そう思いながら僕は制服を脱いで部屋着に着替える。
「ふふっ…」
あかりさんの声がする。
父さんが帰ってきたんだな。
「んんっ、んっ…」