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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 945

「それじゃ茜次第って訳なんですね?…」
「そういうことになるはね…多分時間の問題でしょうけど…」

茜がどんなに嫌がっても、もう話しは進んでいるってことか…

「瀬名ってやつ…そんなに嫌な男なんですか?…」

「さっきも言ったけど、才能は誰もが認める子よ。ただ、そのやり方は、私も賛成しかねる部分はあるわ」
「そうですか…」
「茜ちゃんはどう思ってるかはわからないけど、瀬名くんは一度決めたら相手にイエスと言わせるまで諦めないからね」
…おそらく茜は何度も断ってるってことだよな。

昼休みを終え、教室に戻る。
窓際の席で、遠くを見つめる茜の姿が、最初に視界に入った。

やっぱ瀬名って男のことを気にしてんだろうな…

「よっ茜、今日一緒に帰らないか?…」
窓際まで行き、茜の机の横でしゃがみ込む。

「あ、別にいいけど…どうかしたの?…」
“どうかしたの”って、茜のことを心配してのことなんですけどね;…

「…まあ、帰りにいろいろ話したいことがあって」
「そう…ありがと」
茜は笑ってそう返したが、やっぱりいつもの明るさはなかった。

「アイツ、やっぱり悩んでるのかな…」
席に戻った僕に、涼がボソッと呟く。
「涼は瀬名って男に会ったことあるのか?」

「ぅえっ?!…」
まさか涼から瀬名の名前を聞くとは思ってもいなかった僕は、ちょっと驚いてしまう。

「何だよ変な声出して…驚くってことは会ったことあんだな…」
「あ、ああ…でも何でお前が…?」
「そんなの当たり前だよ…瀬名譲って言ったら、演劇やってる奴だったら誰だって知っているさ…」

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