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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 944

瑠璃子さんはそれを聞いて、ため息を吐く。
「そうかぁ…また…諦めきれないのかな」
「何がです?」

「瀬名くんね…茜ちゃんのことを気に入ってるみたいでね…うちの演劇部と合作をやらないかって話を持ちかけてくるのよ」
「はあ…」
つまり奴は、茜の脚本家としての能力を見込んでいるというわけなのか?

「それって、悪い話しじゃないんじゃないですか?…」
「まあ茜ちゃんの脚本の腕を見込んでってこともあるんでしょうけど、それ以外にもいろいろとね…」
“それ以外”って…茜のことを“女”としても気にいってるってことか…

「茜はそれを嫌がっているんですね…」
あの顔は、どう見たってそうとしか見えないもんな…

「ちょっと強引なところもあるからね、彼」
「そうですか…」
茜は確かに魅力的な子だし、脚本は賛否両論あるけどあそこまで書ける人はないと思う。
(僕は素人なので何もわからないけど…)

…茜も、僕のことを好きでいてくれる。
厄介なことにならなければいいんだけどな…

「まあ私は、瀬名くんたちと一緒にお芝居するの賛成なんだけど…」
「そうなんですか…?」

「この学校の演劇部の男子って涼くんしかいないじゃない…涼くんの為にも同じ男子に揉まれるのって、いいことだと思うのよね…」
やっぱり瑠璃子さんは、涼のことを気に掛けているって訳なんですね…

「まあ、そうでしょうね…」
茜のことは気がかり、でも涼のことも思うと、頑張って一緒にやっていくのもアリだと思う。
どちらにしても僕は部外者だから口を挟むのは御法度だろう。

「逆に向こうは女子部員を欲しているの…茜ちゃんのような脚本家も当然、小春や環たち女優の子にも…」
「お互いにプラスにはなるんですね」
「ええ、内田先生にも話は通してあるの」

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