海で・・ 928
「私って、まだお子様だよね…一馬くんを束縛してわがまま言って…」
「そんなことないよ」
自然と握る手に力が入った。
「真帆も、ミキさんも、大好きだよ。2人と出会えて、付き合って、僕も成長できてる。だから、一番に、2人に…」
真帆の家の前で足を止める。
そして、潤んだ瞳の真帆に近づき、唇をそっと重ねた。
久しぶりの柔らかな真帆の唇…
女らしくふっくらと唇が厚い分、今までの誰よりもその感触を味合うことが出来る…
多分僕は、真帆とのキスが一番感じてしまうかもしれないんだな…
玄関のドアに真帆の身体を押し付け、それを深いものへと僕は誘っていく…
互いの舌を絡めた時にはもう…僕の分身はすっかりと出来上がっていた;…
「んっ、んん〜…ん…」
真帆は少し苦しそうに喉を鳴らしながらも、僕の深い口づけに精一杯応えようと僕の身体を強く抱きしめる。
「ああ…ふああ…一馬くんとの…幸せ」
真帆の頬を一筋、涙が伝った。
「続きは中に入ってから、しよ…」
そう言って真帆がカチャカチャと鍵を開けるのさえ、僕にはもどかしく感じられた。
扉が開くやいなや、僕は真帆の身体を玄関の上がりに押し倒す…
「もぉお一馬くん…相当溜まっているのかなぁ?…」
「ぉ、おお…」
今度は嘘がバレないように、顔を即座に真帆の胸元に押し隠した…
「ああん、早いよ…別に溜まってるわけじゃないんでしょう?」
「そう、だけど、真帆とはご無沙汰じゃないか…真帆がそれとなく誘ってきたら学校でやってもおかしくないぞ…」
「一馬くん…そんながっつく人だったっけ?」
真帆は余裕の表情で僕の身体を抱きしめる。
「ねぇ、部屋まで…そこでなら何しても良いよ…」