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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 910

あかりさんは笑顔だった。
母親、とは言えない。それでも僕の大切な人の一人には変わらない。
あかりさんも僕の家族なんだ、そう思った。

その後、父さんと一緒に3人で外食に行こうという話になり、夕食を楽しんで帰宅…長いように感じた週末が終わったのだった。

翌朝、僕は何時もより早く目覚め学校に行った。
誰もまだ来てはいない校舎の中はシーンと静まり返っていて、なんだか新鮮に感じた…

「あれぇ?…どうしたんだよ鈴木、こんなに早く…」
静寂を破る野太い声…
バレー部のユニフォームを着た、小野寺徹だった…

「朝練か?」
「ああ、まあな…」
先日同様どこか浮かない顔なのは気になる。

「大丈夫か?無理するなよ」
「多少無理しないと、ここにはいれないからさ」
「だけどさ…」
「俺はちょっとのことで挫けるほどやわじゃないよ」
…そうだろうか、心配になるじゃないか。

徹は軽く手を振り、小走りでその場を後にする。
その後姿を見送る。

「あら、1組の鈴木くんね」
代わって現れたのは平沢潤先生…女子バレー部の顧問だと、ミキさんから聞いた方だ。
可愛らしい笑顔でこちらを見ている。

「あっ、おはようございます…」
こうして改めて見るとなんだか意外だ…
愛らしい平沢先生は、男子スポーツ部の顧問をするようにはとても見えない…

「小野寺くんを励ましに来てくれたのね…」
「あっ、いえ;…そういう訳では;…」
徹には悪いけど、この学校で朝練があることも僕は知らなかったからね…

「でも、小野寺くん、以前よりも元気になったと思うよ」
「そうですか?」
「うん、前はもっとキツそうだった。でも練習を休むなんてできないよね、見てて辛かった」
平沢先生は思い出すように言う。

「鈴木くんのおかげだよね」
「僕はそんな大層なことはしてないですよ…」

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