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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 10

続いて、信藤さんと小学校の頃からの親友である木崎さん。
「真帆ちゃんのお姉さん…あ、そういえば」
「何かあった?」
「真帆ちゃんの家に、真帆ちゃんとよく似た女の人が入っていったの、見たことあるよ」
「それって、この人?」
木崎さんにミキさんの写真を見せる。
「そう!この人!」
やっぱりそうか…
「鈴木くんはその人のこと知ってるの?」
「夏休みに海に行ったとき、偶然知り合ったんだ」
「そうなんだ、その人、真帆ちゃんのお母さんとすごく仲よさそうだったから、もしかしたら、お姉さんってのは本当かもしれないね」
木崎さんが付け加える。
「その人、すごいお金持ちだったりするのかな?」
「どうして?」
「外国製の高そうな車に乗ってたから…」
それも一致だ。
ミキさんの車…外車で、高級スポーツカーだったな…
とはいえ、かなり有力な証拠を手に入れることができた。

僕はそんな一つ一つの憶測が、真実に繋がっていくことを楽しんでいたと言ってよかった。

だから、「鈴木君って・・真帆ちゃんのこと好きなのね。」と、
木崎さんから言われたその問いに、絶句したといってよかった。

「そ、そんなんじゃないよ!ぼ、僕にはちゃんと年上のカノジョもいるし!」
ミキさんの顔が浮かんだ・・
それは、自然とミキさんの悶える裸体へと変わり、下から見上げた時の、あのゆさゆさと揺れる豊かな乳房が思い出された。

「そうなの?真帆ちゃんには鈴木君のような優しい男がお似合いだと思うのに・・」
木崎さんは残念そうに俯きながら、顔を顰めたと同時に、
「うぁ!?・・やだぁ!」と、突然に声を上げ、汚らしいものでも見るような嫌な顔をした。

「へぇ?」
僕は何を言われたのか初め分からなかった。
しかし、木崎さんの視線の先を目で追うと・・・僕の股間はクッキリと制服のズボンを持ち上げ、恥ずかしいぐらいにビンビンにテントを張っていた・・
「う、うわああ!ご、ごめん!!」
…余計なことを考えるんじゃないな、全く…
「…変な事考えてた?」
木崎さんが顔を赤くしながら尋ねる。
「そ、そんなこと、ないよ…」
僕はそう答えるだけで精一杯だった。


授業後、帰り際に再び木崎さんがこちらに来た。
「…戸山って、真帆ちゃんのこと捨てたのかな…」
「…そうだろうね」
「なんか…許せないな」
「僕も正直、あいつが何がしたいかわからないんだ」
「だから、鈴木くんと真帆ちゃんってお似合いだと思ったんだけどな」
「そうなのかな…まあ、申し訳ないけど」

「真帆ちゃんのお姉さんの話、私も気になるから、もうちょっと調べてみるね」
木崎さんはそう言うと帰っていった。

ふと、窓際に視線を移す。
信藤さんは自分の席を立って、帰ろうとしていたところだった。
その顔は、ちょっと寂しそうに見えた。


―夜。
木崎さんから得た情報を、アヤさんにメールで報告する。
彩『頻繁に行ってるんだね。美貴は親思いの子だから』
「…今のお母さんとうまく行ってないとか…」
彩『そんなことはないわ。一緒に出かけてることもあるもの』
それを聞くと安心する。

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