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海で・・
官能リレー小説 - 年上

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海で・・ 863

この場に及んでどこまでポジティブな人なんでしょうねぇ…
面食いが過ぎるというのでしょうか…

「出るのかなぁ」
ミキさんはスマホで藤堂先生に連絡を試みる。
出来るなら藤堂先生に家から出てもらって、どこか喫茶店にでも行って話し合いを持ちたいところだけど。

「今着きました…お家の前に……あ、はい…;」
そう言ってミキさんは携帯を切った。

「どうしたんです?…藤堂先生出て来られるって?…」
「それが直ぐに迎えのもんを寄越すから、ここで待っていろって…」

喫茶店で話すことは出来ないのか…
なんだか緊張しちゃうよな;…

「藤堂先生本人がですか?」
「いいえ、誰だろう…ご両親か、お付きの人なのかわからないんだけど…」
ミキさんは小首を傾げながら言う。

「かなり高圧的でした?」
「いえ、そのまったく逆…とても優しそうな声だったな…」

それを聞いて安心する。
何たってあの門の所に立っている男は、いかにもヤバそうだもんね;…

「大丈夫かしら私たち…このままこの屋敷から出てこられなくならないかしら…」
園田さん;…そんなことある訳ないでしょ;

「やだぁあ…私の身体を狙ってるってことぉ?!…」
成美;…なんだか嬉しそうに聞こえるのは僕だけでしょうか?;…

週中はあれだけ藤堂先生のことを許さないとか、嫌だとか言ってたのに、春日さんと出会ってから一気に頭の中が豹変したみたいじゃないか…
まあ成美が楽しそうならそれでいいんだけど…

「すみません!お待たせしました!」
そんなやり取りをしていると、僕らのところに駆け寄ってくる方が。

若い女の人だった。
このお屋敷みたいな家で働いているのか、それとも藤堂先生のご家族なのだろうか。

「ええと…裏口からご案内しますね…」

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