PiPi's World 投稿小説

海で・・
官能リレー小説 - 年上

の最初へ
 810
 812
の最後へ

海で・・ 812

「てっことは?…」
翔は何かを勘繰るような厭らしい表情を浮かべながら、片方の頬をゆっくりと上げた。

「馬鹿、そんなんじゃねーよ…出かけに抜いてきたから、そんな下心はねーよ!」
こんな所で何を言っているのかと思いながらも、心の底ではどこか期待していたことを翔に見抜かれ、余計なことまで言ってしまう;…

まだ何か言いたげな翔を振り切って、僕は保健室に向かう。
ホントに下心が…まったくないわけではないのだが…

少し緊張しながらドアを開ける。
「あ…久しぶりだね」
やってきたのが僕だとわかると、保健室の先生―新城歩美さんは、柔らかな可愛らしい笑みを浮かべた。

「なんか食い過ぎちゃって、腹パンパンなんですよね;…」
嘘じゃない…
一応どっか調子悪いところを言っておかないと、追い出され兼ねないもんな…

最近は、授業をフケル奴らのたまり場になっていることが発覚して、教頭たちが目を光らせてるっていうしね。

「ふふ、次の授業までゆっくりしてね」
「はい…」
歩美さんは優しく言う。

数ヶ月前、歩美さんとは保健室のベッドでやったんだよね…
歩さんの顔を見たとき、それを思い出してしまった。

「一馬くんは、あれから部活には行ってるの?」
「いや、たまに見学するくらいで…」

「そう…てっきり演劇部に入るのかと思っていたは…」
確かにあの時は、半分以上は演劇部に気持ちは傾いていたからな…

「それも考えていたんですけど、まあいろいろありまして…」
僕は頭を掻きながらベッドの隅に腰を下ろす。

「あらぁ?…いろいろって何かしらぁ…」
歩美さんは女子高生のように目を輝かした。

SNSでこの小説を紹介

年上の他のリレー小説

こちらから小説を探す