海で・・ 724
そういう部分も日本人離れしてるってところでしょうかねぇ。
遥ちゃんや舞ちゃんだって同様だし。
「ふふ〜ん萌はそういうところがまだお子様なんだよ〜」
「あーっ!優姉ぇ、また萌のこと子ども扱いするんだからぁ」
優ちゃん、家と学校じゃキャラが違うんだなぁ。
しかし、毎日賑やかな妹たちがいて、秀人もなかなか大変そうだなぁ。
一人っ子の僕としては羨ましくもあるけど、三日と持ちそうも無いよな;…
「秀人が帰って来るまでまだ暫くあるから、優の部屋でも行ってる?…」
僕の戸惑いを感じたのか、アヤさんがそう言ってくれる。
「いいの?…」
僕は小さな声で優ちゃんの顔を見た。
優ちゃんは平然と、いつもの笑顔で僕に向かって頷いた。
アヤさんにも、優ちゃんも、その心遣いが嬉しかった。
「ふふっ、お楽しみですね〜」
「萌、ちょっと言い過ぎよそれは」
リビングをいったん離れ、僕は優ちゃんと一緒にその部屋へと向かった。
「ありがとう、優ちゃん」
「ゆっくりしてね。向こうだと気が休まんないでしょ」
そう言って手を握ってくる優ちゃん…
僕はちょっとドキッとしてしまう;…
「あっ;こないだのことだけどさ…姉妹の人たちは知っているの?…」
こないだのこと…もちろん優ちゃんが僕と初体験を迎えたことだ…
「妹たちには言って無いは…知っているのはアヤ姉と秀人さんだけよ…」
それでも、アヤさんと秀人には言ったのか…
「心配しないで、無理やり言わされたわけじゃなくて…それにアヤ姉も秀人さんも、おめでとうって言ってくれたし」
「2人は、僕が誰と付き合ってるか知ってるから…」
「それも含めてだよ。一馬くんは誰にでも優しい人だからって、ね」